会長ブログ(株式会社ヘッドウォータース代表取締役:篠田庸介)

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2012年05月16日 15:52

奇跡を起こす

日本のストックマーケットもだいぶ活況になってきたようだ。ここ2~3年くらいは、上場準備などという話は、あまり聞かなくなったが、最近はそう言う発言も各所にて耳にする。勢いのある企業も増えている。

私もけっこういい年齢なので、経営者としてITバブル的な市況は何度か体験している。商才に溢れた方々が、上場を果たす姿を見て、いずれ我々もと闘志を燃やしたものである。

今の心境で近いのは、関ヶ原を尻目に九州各所を切り取り、天下に野心を見せた黒田如水のごときだろうか。経験に裏付けられた革新があり迷はない。やるべき事は決まっている。天下の争乱はいずれ収まる。その時に時流を掴み、いくばくかの運気が味方すれば、天下を望む事も無理ではあるまい。
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上場する、世界的な企業になる。この領域にたどり着ける企業は少ない。確率的に言えば奇跡的な成果を生み出さねば、その領域にはいかない。

私は結果としての奇跡を常に思い描いている。万人が奇跡だという様な成果を常に追い求めている。

ただし、過程において一切の奇跡は期待しない。奇跡というパーツを使わず、偉大な事業を組み上げ様としている。出来る事、制御が効く事を材料として、前人未踏の事業を組む。これが、事業家のプロフェッショナルな部分であり、正しいスタンスなのであろう。

奇跡的な成果を狙わねば、事業の面白さは半減する。新しいもの、多くの人が驚きと幸せを感じる様な仕組みを狙わねば、心が満たされない。己の人生が輝かない。

しかし、過程で奇跡を期待するのは怠慢であり、プロフェッショナルの態度ではない。

ゴルフのスコアが落ち着かないのは、技術の問題も多分にあるが、出来もしないことにチャレンジして、傷口を広げてしまう場合も多い。そんなバンカーから一発で出るはずがないのに、そんな狭い木の間を確実に通せるはずがないのに、運を頼ってショットした結果、取り返しが効かないほどスコアが崩れる。

よく部下の能力が足りないと嘆く管理職がいる。前向きな管理職は、部下の能力を上げるために、様々な教育をしたり、叱咤激励をしてパフォーマンスを上げようとする。そして、その結果としてチームの業績を上げようとする。

これはこれで間違いではない。しかし、人の育成には時間がかかる。何らかの教育をして、すぐにパフォーマンスが上がる事はない。何らかの刺激でメンバーのパフォーマンスがすぐ上がったとしたら、問題があるのは部下の能力ではなく、管理者のマネージメント能力である。

すぐに成果を出そうと思ったら、奇跡を期待してはいけない。チームのメンバーの能力が促成で伸びる事もない。今ある材料を組み合わせて、結果としての奇跡を狙わなければならない。
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今ある材料には、リーダー自身のパフォーマンスも当然入る。メンバー達の力も当然、奇跡的な成果を生み出す材料として考える。多くの組織では、リーダーも含めて、その材料自体、大抵は並である。並のパフォーマンスは、並の人間にも発揮できる。その並の人間が起こす並のパフォーマンスを材料に奇跡を組み上げる。

ここに事業の腕が必要となり、醍醐味もある。

景気は少しずつ上向いている。色々な業種が浮沈を繰り返しながら、経済を代わる代わる引っ張っていく。次なる覇権は、いかなる業種か、いかなるビジネスかは誰にも分からない。一つ言えるのは、結果としての奇跡が、そのポジションを取るには必要だと言う事だ。

私自身、人に不満を持ったことが無い。どの人間にも価値のある部分はある。輝く所はある。その輝きを活かし、組織を奇跡に導くのは、リーダー達の職務だ。だから、人に不満はない。あるがままを受け入れ、あるがままを把握し、最後に勝利を狙う。

今はこんな心境で、活気づきつつある日本市場を眺めている。


2012年05月14日 15:16

ピース

HWS設立時から、私が取り組んで来たのは、いかにエンジニアをビジネスの領域に引き上げるかと言う事。エンジニアに限らず、一般の社会人とビジネスパーソンでは、大きな隔たりがある。

隔たりの要因にはいくつかある。その中で私が非常に困難を感じている事の一つをここに書きたい。

例えば、一つのビジネスアイディアがあるとする。またはアイディアとも呼べない上手く加工するとビジネスになりそうな「ビジネスの種」があるとする。

当然、この材料をビジネスとして仕上げるにはいくつもの課題はある。課題の無い事業など無いし、課題を突破する事で他と区別化され、競争優位を確保出来る。見方を変えれば、その種が事業として建ち上がるまでには、足りないピースがいくつかる。そのピースがそろえば売上が立ち、事業はまわる。
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私であれば、その「ビジネスの種」を検証するときに、事業が成立する要件を考える。そして、現状で「足りないピース」に想いを馳せ、その埋め方を考える。それが、資金なのか、技術なのか、営業スキームなのか分からないが、足りない何かを埋める方法を考える。

資金が足りないのであれば、デット、エクイティ、様々な資金調達の方法はある。資金だけが問題なら、話は早い。よって、根本的な問題にはならない。

技術が足りなければ、時間をかけて足りない技術を養うか、他社と協業するしかない。自社がない技術やノウハウがあるなら、スピード重視でパートナーと組んで、その課題を突破すれば良い。これも、その「種」が駄目だと結論づける要因にはならない。

営業、マーケティングなどに問題があるなら、その為の戦略を練るのみ。これこそ、オプションは何通りもある。

常に目の前にある素材を、どう料理するかに頭を使う。事業の成功にしか意識が行かない。散々考えた結果、これは行けるという目星が立ってから、その陰に潜むリスクを考える。

企業の浮沈に関わるような重大なリスクがあり、どうしてもそれを避ける道が無いのなら諦める。また、事業自体に面白みがあっても、収益性が見込めないものも最終的には取り組まない。よって、この二点を検証する。

多少のリスクはいずれにしろあるので、憂慮するポイントではあるが、進退には影響しない。上手く行っても大した収益が見込めない事業も、ゴールが無いマラソンを走るがごとくなので、事業が跳ねる余地があるのかは検討する。

私なら、この様に頭を使う。
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これを前提に、今まで多くの社会人に「ビジネスの種」を投げかけたてきた。皆、外から批評する時にはポジティブな話も出来るのだが、ほとんどの社会人は自分がやるかどうかの判断となると、「足りないピース」を発見し、それを理由に「この事業は成功しません」と結論づける。

粗々の「種」の状態から、ちゃんとした事業へと育っていくには、多くの努力が必要だ。執念を持って、いくつもの課題を突破しなければ、新しい事業など生まれない。これが事業家としては前提なのだが、その突破すべき課題をズラッと並べて、得意げに「無理です」と結論づけるのが、ほとんど全ての社会人のマインドである。

このマインドを変えるのが、かなり難しい。

このマインドでは、振られた作業はこなせても、新しい事業を生み出すなど出来ない。ビジネスパーソンとは、一般的な社会人が突破出来ない課題を、経験に裏付けられた知恵と行動を持って解決する存在である。このマインドを変えなければ、何かを突破する経験も一生積めないし、そもそも難しい課題を任せてもらえない。

エンジニアがビジネスの領域に踏みこむのに一番大事なのは、英語でも財務の知識でもない。このマインドを変えることであろう。マインドが代わり行動が変われば、10年後の姿も自ずと変わっているはずだ。
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何か解決すべきテーマがあったときに、ビジネスパーソンとしてのスタンスが出来ている人間と会話するのは、非常にクリエイティブだし楽しい。逆にビジネスパーソンとしての道を放棄し、出来ない理由を一生懸命探す人との会話は、心が躍らないし、そもそも時間の無駄だ。

何かの課題にぶつかったとき、反射的に考えるのは、今ある材料を使い突破する方法でよい。突破する方法を徹底的に考え、その結果として無理だという結論も時にはあろうが、それはあくまでも、ずっと後になってたどり着く事であって、最初に考えるのは上手く行かせる方法だけで良いのだ。

賢く見られようとして、リスクの話をこねくり回すより、徹底して課題突破に頭を使い、その方法を行くつも提示出来た方が、自分の価値も上がる。世の多くの経営幹部が欲しいのは、リスク分析ではない。リスクを突破する為に必要なバイタリティと実務能力である。これがビジネスパーソンとしての価値であろう。


2012年05月09日 20:16

リフティング

最近はパフォーマンスとしてのリフティングが流行っているらしい。難易度の高い技などを織り込み、魅せる競技としてリフティングを行うのだ。プレーヤー達は、まるで糸でも着いている様にボールを扱うので、さぞやサッカーも上手かろうと思いきや、そうでもないらしい。

私もサッカーを始めた頃に、コーチからリフティングをやるように言われた。最初は上手くいかないし、別にリフティングが出来てもサッカーが上手くなる訳ではないので、モチベーションが湧かなかったが、期限を切られてテストされたので、課題はクリアするように練習した。
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その内に、少し自由にボールが扱えるようになり、色々な場所を使ってリフティングしたり、頭の上で止めたり、クビに乗せたりするようになった。道に落ちていた柚や、野球のボールでもリフティングした。小さいボールや柚でやるのは難しいが、それでも疲れるまで何百回もボールを落とさずにリフティングが出来る様になった。

いつの間にかリフティングはチームの中でも上手い方になり、他のメンバーにも「もっと練習した方がいいんじゃないか」と言うと、「別にリフティングが出来たからって、サッカーが上手くなる訳じゃない。」と言う反論をもらった。

まあ、私がリフティングを苦手だった頃に自分に言い聞かせた主張ではあるし、彼の心理も分かる。

リフティングが出来ればサッカーが上手いわけではない。しかし、リフティングが出来ない一流選手はいない。中学生のサッカーであれば、ちょっと足が速くて、センスがあれば、リフティングなど出来なくても、そこそこ活躍出来る。しかし、一流のサッカー選手を目指すなら、リフティングごときが出来ないと言う選択はない。

大事なのは目線をどこに置くかだ。

中学生レベルで良ければ、自分の好きなようにプレーして楽しめばよい。一流になりたいなら、サッカーが上手くなる可能性がある事は全てやらなければならない。リフティングが上手くなれば、ボールコントロールにおける微妙なタッチの感覚が上がる。無駄にはならない。

HWSにおいて理想とするエンジニア像は極めて理想が高い。

高いITのリテラシーを有し、財務、マーケティング、マン・マネージメントなどにも造形が深い。高い対人スキルを持ち、ネゴシエーションも強い。自らのミッションを定め、揺るがないリーダーシップを発揮する。

簡単に言えば、こんなエンジニア達の集団を目指している。目指さねば、世界において日本人エンジニアの居場所は無い。居場所が皆無とは言わないが、今ほどの領土は取れない。
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しかし、我々が目指す理想は、誰でも簡単になれる姿ではないし、多くのエンジニア諸兄からすれば、こんな姿を目指せと言われる方が迷惑だろう。

好きで技術の世界に入ったのだから、多くのSEにとって本業である技術を磨くのはやぶさかではないだろう。その上に営業をやれ、進んでリーダーシップを取れと言われると、「それで技術力が上がるわけではない。」と言う反論も上がって来るだろう。

ただし、SEのベーシックなキャリアとして、将来コンサル的な方向に特化するか、集団を取り纏めマネージメントサイドに特化するかと言う選択がある。いずれにしろ、技術以外の領域を修めなければ、この両方とも選択は出来ない。

SEとしての道を極め、一流を目指すなら、経営を学ぶ事もコミュニケーション能力を磨くことも必須なのだが、今の仕事で若い内にそれなりの給料を取るだけなら、現場の開発だけに意識を向けていればいい。別に無理にリフティングをする必要も無いし、リフティングをサボる理由など山ほど有る。

若い人材を見ていると、たまに子供の頃にリフティングの練習をしていたのを思い出す。一流の奴らはみんなリフティングが上手かったから、私は最終的にはリフティング技術の習得に励まざるを得なかった。あの手の技能は、誰かに教わって上手くなるものではなく、自分でコツコツとやるしかない。

若い人材が取り組んでいる自分を伸ばすためのほとんどの修練は、すぐに彼らの報酬を上げる訳では無い。彼らの価値をあげる訳でもない。しかし、一流を目指すなら習得しなければならない事なので、言い訳せず、その事実から逃げず、習得に励まなければならない。

彼らが一流を目指し、一人コツコツとボールを蹴る事を、私は心から願ってやまない。


2012年05月07日 18:46

泰然自若

ソーシャルゲームの一部課金モデルについて、規制が入るというのが話題になっている。新聞、ネットなどでも大きく取り上げられている。それを受け手、業界大手各社の株価は著しく下落している。

この件が尾を引くのか、以外に大きな問題にならず着地するのかは正確に予測出来ない。は頻繁に起こるので、ビックリする様な話しでもない。先の事は分からないので、とりあえず多く投資家はリスクヘッジの為に、関連株の売却へ走る。これもよく見る光景だ。
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意外に大手各社の内部の方々は、右往左往していないのでは。あらゆるオプションを考え、出来る対応を極力先手で打つだけなので、そこに迷いは少ないはずだ。やるべき事が目前にあるだけだ。

株を買った人は、自力で問題解決をすることは出来ないので、リスクを避けるには株を売るしかない。売るか売らないかは、予想によって決めるだけで、自己努力によって未来を変える立場にない。だから、慌てるし不安にもなる。

話はちょっと派生する。

政治の世界を見ていて意外に感じるのは、積極的に自己努力で未来を変えよう言う発言を聞かないことだ。現状起こっている問題には対処するが、主体的に創造的な未来を提示する政治家はいない。

日本が何をもって立国し、世界に貢献するかを明示する政治家はいない。政治家が・・・、と言うよりは、それを求める国民がいないから、自然とそうなるのだろう。
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問題の対処では、チーム全体に強いモチベーションが生まれない。「ここが悪いから直そう!」ではなく、「こんな素晴らしい未来の為に何かをやろう!」の方が、間違い無く心は躍る。

年金問題は大事。財政再建に向けて、消費税の導入も大事。また、政治倫理の抜本的な改善も必要。しかし、それを一つずつ直すだけでは、根本的な流は変わらない。先ずは、たどり着くべき大きなビジョンがあり、それを実現する為に、各問題に対処する。

それぞれの問題を担当する各責任者は、未来のビジョンに向けて「meet the deadline!」と言う事で、それぞれ担当の分野を期限通りに改善する。改善をするのに必要な判断は、ビジョンを指針として、それぞれが機動的に行う。

理想を言えば、こんなところだ。

TPPの問題、消費税の問題など多くの争点が政治の世界にはある。色々な政治家がそれぞれの意見を言う。それぞれの立場から発せられる様々意見は、どれも間違ってはいない。よって、議論によって結論は出ない。

大事なのは、結論を導くための判断軸だ。国家が描くべきビジョンがあり、今なすべき事が決まる。TPP加盟が是なのか非なのか、それは日本がどうあるべきかを先に決めない限り、結論は出ない。
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そして、更に言えば、国家のビジョンを話し合いで決めるのも不可能だろう。多くの人間は自分の利益を捨てられないし、自分の権益をより増やそうとする。自分の権益が「正しさ」や「最適化」の前に来る人間と、議論をしても意味が無い。正しさを探究しようという人間と、利益誘導をしようと言う人間では、そもそも目指しているゴールが違うのだから、議論が噛み合うはずがないではないか。

今の制度の中で、我々が出来るのは、より有能で、よりフェアな人間を選び、その人間に正しいビジョンを描かせ、それを全国民で追うことだろう。そのビジョンを成す為に、各人が役割を担い、前進していく事だろう。

会社経営でも国家運営でも、この辺は変わるまい。

企業のビジョンは話し合いでは決まらない。誰かが決めたビジョンに、他の者は殉じるしかない。投票の代わりには、もっと強い権利と義務である就業という行為によって、人を選び、一旦選んだら後は自分の役割をこなす。

そして、そのビジョンさえ明確ならば、日々の判断に迷うこともない。何かに迷った時は、自分達のベースへと帰れば良い。

テンポラリーな利益を追うと人間は、物事を判断する能力を失う。断固たる決断力を失う。大いなるビジョンを定め、それを追うのであれば、目先の事に右往左往する事はなくなる。全員にフェアな適切な判断、信念を軸とした確固たる決断が出来る。

私が仕事を始めて20年以上の月日が経つ。その間に、何度もバブルやその終焉があった。ソーシャルゲームの市場も、同じ様に絶対ではなく、今回の件が無事終息するにしろ、いずれ崩れるだろうし、また新しいビジネスが後に生まれるだろう。

その潮流に右往左往せず、己のビジョンに向かい、組織を研ぎ澄ませ、事業を進めて行ければと改めて強く意志を固めた。


2012年05月01日 18:00

政局

先日、小沢一郎氏の裁判にて判決が下された。今後の政局への影響は多大であろう。いずれしろ、従来の悪習を廃して、良い政治が行われる事を願う。

政治家の友人が何人かいる。政治家と言うのも聞けば聞くほど大変な商売で、私には勤まりそうもない。彼らの仕事は影響範囲が広いし、ちゃんと機能させようと思えば、相当な知識や計算が必要で、その作業は極めて難しい。実際に議員の方々の勉強熱心さには頭が下がる。当然個人差はある。

それだけ頑張っても、次の選挙に当選しなければ、ただの人となる。かと言って、次の選挙のことばかり考えては、目前の政治が出来ない。また、自分が頑張っていても、党の評判が落ちれば再選出来ない可能性がある。自分以外の要因で、未来が決まる。
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党の評判が、良い時も悪い時も再選を果たして来た議員によると、党として支持率が下がっているときは、党が掲げるテーマで選挙は戦わないという。自分が一人の政治家として取り組んで来た事、実績を残して来た事を全面に押しだし選挙に挑む様だ。

党は大事だが、完全に依存しては、未来が無い。逆に自分が積み上げた実績を使い党に貢献するくらいの意識ではないと、政治家を一つの職業として続けるのは難しいのだろう。

この辺りは、ビジネスの世界でも同じ。

所属する企業は大事だが、依存しているだけでは存在感が無いし、自分の社会的な価値も高まらない。その組織に所属しつつ、他者が成し得ない何かを積み上げていかないと、自分の未来は切り開いていけない。

また、業界が好調だと言って、その流に乗っているだけでも駄目だろう。

現在で言えば、ソーシャル、ゲーム、モバイルと盛り上がっている。それはそれで、市場が存在し、事業拡張の為には優良が事業分野ではある。ただし、それに乗るだけでは一旦逆風が吹けば、生き残る事はかなわない。先行者であれば、先行したストックを使い未来を描けるだろうが、尻馬に乗って業界のうま味を得ている多くの企業は、風向きが変われば厳しい状況になるだろう。

現在の政局で言えば、民主党なども、なんだかんだ言って与党として強さを保っているが、一端が風向きが変われば、多くの議員は再選が叶わないはずだ。次の選挙の為には個人としての実績、実力、そして独自のテーマが必要であろう。

ビジネスの世界もこれに近い。
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ソーシャル、ゲーム、モバイルの世界は現在好調だ。この好調さに牽引され、日本のストックマーケットもいくぶんかは、勢いを取り戻しつつある。しかし、いずれ風向きは変わる。この分野が悪いわけではなく、全ての好調な分野もいずれは変化を余儀なくされる。だから、いずれにしろ最初から何らかの独自路線は必要なのだ。

独自の主義主張があり、業界に染まらない部分がある。これが個性となり、業界自体をいずれ救うことにもなるだろう。市況に迎合せず、自分達の思想、自分達の哲学から発せられた、独自の方針で歩めばよいのだ。政治の世界を見つつ、我々が歩むべき道に革新を得た。


2012年04月27日 18:52

最適化

既存の姿に囚われず、新しい「やり方」や「枠組み」を探るのは、ベンチャーの本分ともいえる。私も既成概念は持たない方だと思うが、時たま過去に囚われる事もある。

新規性のあるビジネスを生み出す。新しい試みにチャレンジする。

私の基本的なスタンスを言うのであれば、これは大事ではあるが、目的ではない。誰かの目を惹く、キャッチーな制度や事業モデルを打ち出す企業は多い。作為的に広告行為として行っているのだろうから、方法論としてはありだろうが、そこに本質的な価値はない。
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私が会社の制度や、事業モデルを作り込んで行くとき、軸として手放さないのは「最適化」であろう。

例えばプライシング。値付けはビジネスの中でも難しい所だ。利益は多く欲しいが、競合他社もいるし、クライアントの懐事情もある。自社も喜び、クライアントもハッピーになれる一点をギリギリの判断で決める。ビジネス・センスが問われるところだ。その商品が世に必要な物ならば、流通する上で最適な金額はある。この値付けは一種の「最適化」であろう。

プライシング一つにしても、様々な要素が絡む。仕入れや製造原価を落とせば、値段を下げられるし、販売価格を下げなくても付加価値が付けば、顧客満足は得られる。全てを加味し、そのバランスの中で一点を決めるのがプライシングだ。

最適化を純粋に目指して行くと固定概念は消える。固定概念は主に手段に対して発生する。手段に囚われなければ、ゴールに行き着く道は何通りもある。
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HWSについても書く。

HWSが当初に標榜した挑戦は、いかにエンジニアを革新するかと言う事だ。エンジニアという職業を、既存の概念から引き離し、新しい姿を生み出す事を目指したのだ。

エンジニアのあり方を変えるには、その意識を変革しなければならない。エンジニアとは何たるかと言う固定概念を打破しなければならない。その為には、エンジニアに求めるゴールを変えなければならない。

私が至った結論は、ビジネスを立ち上げ、ビジネスを運営することをエンジニアに求めるしかないと言う事。ゴールはシステムの開発ではなく、ビジネスであり収益。その為に、他のビジネスパーソンに対して圧倒的なアドバンテージとなる技術を使う。それがエンジニアとしての理想像であり、未来につながるキャリアの積み方である。

そして、ビジネスを生み出すには、それに必要な環境や制度を整えなければならない。HWSが現在採用している、事業部長の立候補制度や、事業部選択制度は、エンジニアの歓心を買う為に生み出されたのではない。エンジニアが生涯その職業にて生きて行くのに必要なバックグランドを作る為に、「最適」な状態を志向した結果としてたどり着いたのだ。

エンジニアのビジネスにおける自由度を上げ、同時に相応の責任を乗せられる制度によって、権限と負荷を同時に背負わなければ、経営者クラスの人材にはならない。エンジニア達が対応できるかどうかではなく、彼らが未来に生きる道を確保するには必要なのだ。その為に「最適」な環境を考えたら、今の制度にたどり着かざるを得ない。
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クライアント、自社、メンバー、社会etc

誰かの為と強調しなくても、ビジネスが継続的に繁栄するには、これらの全てが納得出来る最適化が必要だ。

私が他社の人間と議論をするときも、自社の利益など主張しない。先方に媚びも売らない。ひたすら最適化される道を探る。その道を探すために質問し、思考する。最適化の方向が見えたら、強力なネゴもする。自分が信じた最適な道を組み上げるために、あらゆる手段を尽くす。

新規性のある制度も、真新しいビジネスモデルも、この最適化の先にあるのではないか。私に関して言えば、この最適化を追い求め、その結果として世界が必要する新しいビジネスを成立させたい。ビジネスにおける新規性とはそうありたい。ベンチャーが提唱する新しさとは、その様なスタンスの発露でなければと強く想う。


2012年04月25日 15:19

第4回 Vietnam Brothers

ベトナム・ブラザーズというイベントを主催して一年になる。在日のベトナム人若手人材と日本企業の経営者及びアジア担当の方々のマッチングを目的とした交流会である。

私が知っている範囲でも、この会をきっかけに転職や就職の事例が数件あるので、一定の成果はあったのではと思う。国内企業のベトナム熱は、日増しに高まっている。同時にベトナム・ブラザーズへの関心も高まっている様だ。

基本的には日越のより深い交流を目指して、手弁当で運営をしている。ビジネスに直結はしないし、皆様の要望で開催しているのだが、以前はドタキャンなどもあって持ち出しで運営した事もある。
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この取り組みに関しては近視眼的な商売にしようと言う気持ちは全くない。日越の連係を徹底的に高め、そのアライアンスにより、いずれアジアから世界マーケットに打って出る新しいサービスや製品が生まれる。その為の呼び水として、このベトナム・ブラザーズが存在するなら意義がある。

少し、この会に込めている思い入れについて書きたい。

難しい話はさておき、ベトナムの若者にも、日本の若者にも、私が伝えたいのは「夢」を持って生きたらどうかと言う事。ロマンを追い続ける人生は素晴らしいではないかと言う事だ。

ベトナムの優秀な人材でも、自分が日系の良い会社に就職し、安定と比較的裕福になれれば満足だと言う人もいる。日本の若者は、市況や政局の不安定さから、萎縮してしまい、チャレンジャースピリッツを無くしている。割の良い職場を見つけ、そこに潜り込むのが人生の目的と化している者も少なくあるまい。

せっかく伸びゆくアジアに生を受け、才能に恵まれたのだから、もっと大らかに人生を考えたらどうかと思う。自分の生活を守る為だけに、自分の才能を使うのでは、あまりにもったいないではないか。

アジア全体の経済が、かつて無いほど伸びようとしている。人口も増えるし、一人当たりのGDPもまだまだ伸びる余地しかない。向こう10年以上はアジアの時代となるだろう。成熟した欧米は高い付加価値を生み出し続けるだろうが、成長の余地は少ない。
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アップルが成功した所で、製品の部品は主に韓国製と日本製だし、製造拠点は中国となる。アジアに無関係ではない。

この時代に、この場所に生を受け、ただ生存だけを考えるのはあまりにもったいない。人類史上、かつてないチャンスがあるのに、若者が萎縮してどうするのだ。萎縮するほど、失う物もないではないか。

ベトナムにも未だ足りないものある。日本が既に失ってしまったものもある。一国で全てをまかなう必要はない。お互いの強さを持ち寄り、新しい価値を生み出して行けば良い。

こんな想いと、若者に対するメッセージを込めて、ベトナム・ブラザーズを主催している。
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昨日は「第四回Vietnam Brothers」が開催された。

第一回が、昨年の四月なので、一年の歳月が経ち、参加者も三倍程度になった。

この場を借りて、ご参加頂いた皆様に感謝を伝えたい。そして、手弁当で運営に当たってくれたベトナムの友人達、協同開催を引き受けてくれた株式会社幕末の皆さんにも感謝を伝えたい。

このイベントを惰性で開催し続けるつもりはない。私がこの会合に込めている意志が、脈々と息づいていくなら、次回も開催する。

更に言うなら、私も未だ44歳である。自分で言うのも何だが、まだまだ若い。プレーヤーとして、アジア発のグローバルIT企業として、ロマンを追い続ける所存だ。