会長ブログ(株式会社ヘッドウォータース代表取締役:篠田庸介)

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2008年09月29日 12:53

実戦で鍛えよ

photo01人材を育成する為にも、組織を鍛え上げるためにも、最終的には実戦の場が必要だ。研修やマニュアルで準備は出来ても、実戦力は育まれない。人間は相当追いつめられないと、自分の本来の力を発揮しない。

その意味では、市況は傾いた方が良い。市況が良い中で、強い組織を作り上げるのは根本的に不可能だ。強力な企業、強力な組織を標榜するならば、厳しい実戦を繰り返し、組織を鍛えなければならないのだ。工夫や努力が必要な市況の中でしか、組織の進化は進まないだろう。

SI業界でも、来期から本格的に厳しい市況を向かえるだろう。今年に起こった様々な経済的なインパクトを受けて、各クライアントがシビアな予算編成をするのは来期からだ。大手の予算立てにはタイムラグがある。

市場が縮小する中で、その企業が本物かどうかが問われるはずだ。ただ単に儲かりそうなビジネスで売上を伸ばし規模を拡大しただけの会社と、明確なミッションを元に工夫と努力により強い組織を構築して来た会社とが明確に分かれる。

真価が問われるのが来期からだと思うと、気持ちが高揚する。

また、来期からは本格的に自社の人員と組織を鍛錬する時期に入ると認識している。市場からの要求も、コスト、品質共に一気に高まるはずだ。限られたコスト、限られたチャンス、限られたリソースで勝負する為には工夫や戦略が必要だ。人の質、組織の質も現場現場で高めていかなければ、事業が回らない。

photo02放漫な意識で、経営判断が遅れれば巨大な損失を被るだろう。必要なら早期撤退をする事業やプロジェクトあるだろうし、それ以前の信用調査も徹底しなければならない。この判断が遅れ、回収出来ない債権があっても、これは事故ではない。自らの判断の遅さ、察知する努力を怠ったが為の人災だ。

この市況でなければ、HWSのメンバーを一段上のステップに育てる事が出来ない。サラリーマンとビジネスマンの大きな違いに、リスクに対する感覚の強弱がある。一般の社会人は、リスクを自力で回避も出来ないので、リスクを感じず意識もせず時間を重ねる。結果、リスクに関しては麻痺したような状態にある。しかし、ビジネスをコントロールする人間にとっては、リスクとは常に傍らにあり、その存在を感じながら業務に当たるものだ。自然、感覚も磨かれる。

また、市況が悪ければ、組織のより高いエネルギーが求められる。高いエネルギーが生み出す創意工夫や、結果への執着がなければ、他社との区別化は実現出来ない。リーダーに求められる能力も、オペレーション管理からメンバーへの動機付けへと比重が変わる。

工期や予算の管理だけなら、管理職の仕事は慣れれば楽だ。しかし、予測不能の未来に対応し苦難を乗り切る為には、リーダーはメンバーを鼓舞し、未来へ導かなければならない。慣れでは対応出来ない、メンバーへの確実な動機付けが出来なければ、不況時にはリーダーとして機能しない。

仕事も先手先手で働きかけ、長期の視点でクライアントニーズに応える戦略性も必要だ。目先の業務に右往左往しているだけでは、その現状が永遠に続く。長いスパンの視点も育てなければならない。

photo03本物のビジネスパーソンとして、本物のリーダーとしてメンバーを鍛え上げるにはこの時しかない。最強の組織を標榜するなら、現状のメンバーのレベルで未来を目指すことはない。私も含めて、全人員の向上無くしては、世界と戦うグローバルIT企業へと変貌出来ない。

本物が問われる時が来た。実戦の中で組織を鍛え上げる時が来た。組織を鍛え上げるためにも、私が来期に行う決断は、あくまでも攻め続ける事だ。尋常ではない変化を常にHWSにもたらすことだ。その歪みを各リーダーが吸収し、加速的に理想の姿へとHWSを推し進めて欲しい。

最後に多くの社会人、学生達へ

市況が悪いとか、景気が悪いとかで弱っている場合ではない。少なくとも世界の中で、これほど体力があり景気が良い国もそう多くはない。この程度の状況で苦難だと言うとしたら、他国ではとても仕事が出来ない。軟弱すぎてビジネスマンを名乗ることも恥ずかしい。

今がチャンスだ。正しいスタンス、心の強さを作り上げるには、これからの時期しかない。市況などいい加減にどちらにも傾く。景気が良くなるか悪くなるかなどを予測するのもナンセンスだ。そんなことは他人に任せておけばよい。

ただひたすら自らを鍛えよ。ただひたすら自組織を鍛えよ。自分が信頼と尊敬をもってチームを組める仲間を創り上げよ。

歴史を見よ。戦いの中で強靱な軍を創り上げた国家が、天下を統べているではないか。安穏とした日常に強さは育まれない。冷水に身を投じ、自社を鍛え上げる覚悟を持って、来期を迎えようではないか。