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HWSを設立してから約3年半の歳月が流れた。早いもので今日から第五期を迎える。一年経って振り返ると年度の初めには予想だにしなかった状況を現在は迎えている。HWSの進行スピードが私の予想を超えている証拠であろう。本年度も私の予想を超えた何かが待っているかと思うと、楽しみだ。
HWS初の新卒も本日付で入社した。私も始業の一時間前には出社したのだが、その頃には既に数名の新入社員が出社していて、「おはようございまーすっ!!」と大声を張り上げていた。未だ会社にとってお荷物な存在なので、早く来てオフィスの掃除などをしていたらしい。
この勢いとこの姿勢を初日から体現できる奴らも、そうはいないだろう。ましてや彼らは全員エンジニアとしての入社だ。尋常なテンションではない。
ただし、HWSではこの程度で褒められるわけではない。HWS的には当然の行為だ。組織が勝利する為に出せる物を全て出せというのが、我々のスタンスだ。
掃除をいくらしても、会社に収益は上がらないし飯は食えない。大きな声が直接の利益を生むわけではない。収益に貢献出来ていない新人が、何をしても褒める事はない。彼らの行動は上司や先輩に褒めてもらう為であっては偽物だ。一秒でも早く会社に貢献し、HWSのビジョンを達成するのが彼らの使命だ。何も出来ない自分に対する焦燥感の発露として、掃除をして大声も出し、少しでも貢献しようとしなければいけない。そうであるならば、彼らの今の行動は間違ってはいないが、この段階で褒めるものではない。彼らを褒める時は収益を出した時だ。成果を出して初めて臥薪嘗胆の時間を評価できるのだ。
HWSでは特に入社式もない。歓迎的なセレモニーもない。新入社員達も朝礼から参加しているが、普段通りの朝礼が行われ、一日が始まった。その後に彼らはコンプライアンス上の講習なども受けたが、基本は戦力になるための修練を行う。
入社初日から「お前らはコストだっ!一日も早く会社に貢献せよ。来年の新卒の食い扶持を稼げ!」との激が入りまくる会社も少ないだろう。まあ、一見殺伐としている。根底に愛はあるが、我々の美学として愛は前面には出さない。
人材の育成とは、細かく教えることではない。仕事も基礎が終われば、教わるよりも自分で調べ工夫する時間の方が増える。レベルが上がれば上がるほど教えてくれる人もいない。自分で創意工夫し、技を進めるしかない。
人材の育成とは要求することだ。相手の限界を超えたレベルを常に要求することだ。マイペースで仕事に取り組んで、急成長した人間など見たことがない。今のレベルで黙々と作業をこなせば良いなら、マイペースでやらせておけばよい。プレッシャーもかける必要がない。しかし、それが本当に愛なのかと思う。普通に考えれば、未だに赤字国債を発行しようかという日本の未来など薄氷を踏むがごとくだ。薄氷の未来が待っているのに、今のレベルでマイペースにやらせるのは逆に酷だし、愛が無いのではないかと思う。
鬼と言われようが酷いと言われようが、成長に必要な要求をし続けるのが指導者だ。若人の育成責任を持つ企業家のスタンスではないか。私自身、メンバーが現在大変かどうかにあまり興味がない。私が興味を持っているのは、メンバー達が幸せな未来を実現できるのか、HWSが未来に勝利し、全メンバーが充足感を得られるのかに尽きる。その為には私も含め全員で血を流し汗を流し、今の企業体力の無さを埋めなければならない。
いつも簡単に話すが、実際のところHWSがメンバーに対して求める内容はハードだ。先ずはエンジニアとして技術を極めろと要求する。どこまで行けば極まったかは緒論あるところだが、その世界を快適に遊泳出来る実力を付け、初めてエンジニアとして一区切りつくはずだ。これは営業でも財務でも同じだ。
我々はエンジニアの集団なので、当然、技術には絶対的な自信が無くてはならない。ここに妥協があっては駄目だ。
しかし、技術に相応の自信がある人材が四十代に突入し仕事を失っていく現実もある。この流れの中で、生涯家族を守り、誇りを持ち仕事をしていく道を作るためには、技術だけに囚われてもいけない。マネージメントサイドの技能を確立するために、あらゆる経験を積まなければただのお荷物として企業内に存在してしまう。自分や家族の生活も危ういし、誰かに喰わせてもらって誇りなど持てるはずもない。誇りを無くした余生は辛い。
当然、リーダーとして、ビジネスパーソンとして一流を目指さなければならない。この両面を徹底的に要求するのがHWSだ。どちらか一方をやっていれば、安定な未来が手に入るならHWSなどいらない。エンジニアは他社へ行けば良い。
二十年を越える時間、ビジネスの前線に立った私に見える事も、多くのエンジニア達には見えない。生命力の乏しいエンジニア達にたとえ嫌われても、主義主張が違うと言われても、ビジネスを要求し、技術も要求し続けるのが私の役目だ。今後も一切ぶれることがないHWSの育成方針なのだ。
HWSの要求は高い。高い要求を受け入れるには勇気とバイタリティーがいる。我々は高い要求をこなし、かつて無かったエンジニア集団を必ず作り上げる。技術を追う者達が幸せに生涯を生き抜ける道をHWSは必ず実現する。その為にメンバーに対する要求は年々高まる。その高まる要求を受け止め成長していく仲間達が私の誇りなのだ。