会長ブログ(株式会社ヘッドウォータース代表取締役:篠田庸介)

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2010年01月28日 17:48

多様性

新オフィスにて2011年の新卒採用が本格的になってきた。会社説明会の枠もほぼ満員だ。3月で採用活動も終了する予定なので、それまでの間は説明会を増やそうかと思っている。

会社説明会では学生にとってはかなり厳しい話しもするので、弱い子はショックを受けたりもする。過保護に、まわりの大人達に守られて育った彼らが、初めて現実に直面するのだからショックもうけようというものだ。それはそれで価値がある。

世の中では正面から就職競争に取り組む学生は、よりステータスが高い企業を目指し、それからこぼれた学生は、エクスキューズの為に「ベンチャーで自分を試したい」「個性を活かせる会社を探したい」などと言う。大多数の学生の価値観など、この様なものだ。活かせるほどの個性も無いのだが、それにすがって自我を慰めるのだ。

確かに個性的な人材は会社に必要だ。今年に入りベトナム人のズンも入社した。人間的にも良いし、技術レベルも高いので国籍の問題は抜きに、一人の人間として採用した。当然、国も違うので日本人とは違う多くの価値観や個性も持っているだろう。これらの人材を活かす為には、会社自体に多様性が必要だ。

しかし、この言葉を学生が吐くとしたら勘違いも甚だしい。

多様性や個性をテーブルの上に乗せる前に、最低限ビジネスパーソンとしての土台を作れるかが問題となる。基本的なタフさがない。基本的な対人スキルがない。基本的な収益を生み出すための執着や手腕がない。こんな人材は個性云々以前の問題だ。使いものになるまでには相当な時間がいる。

学生が主張すべきは己の個性ではない。企業に貢献する決意や覚悟だ。将来、本人が育んだ個性を活かす為に土台が必要だが、その土台を積みあげられる人間かどうかが大切なのだ。

素材としての個性で生きられる人間は、一部の天才だけだ。大多数の凡人は、天性に頼らず後天的に個性を育まなければならない。己の価値を作り上げなければならない。その為に必要なのは、多くの時間を仕事に注ぎ込む覚悟と、収益に執着する意思だ。タフでない人間が後天的に個性を得ることはない。少なくともビジネスの世界で役に立つ個性を得るのは無理だ。

新オフィスにて私が目指す組織は、多様性に富んだ組織だ。多くの個性が自由自在に、己の才能を使い切り、巨大な推進力を生み出す様な組織だ。個性は無限の裁量権の中でこそ活きる。何の規制もなく、自分の思い描くビジネスを展開していく中で力を発揮するのだ。

しかし、その裁量権を得るために多くの実績を残し、仲間からの信頼を得なければならない。厳しい状況でも逃げ出さず、成果を狙う姿を見せなければならない。学生が社会にでてしばらくは敗北の連続であろう。自分の無力さを実感していくことだろう。今年HWSに入社した新卒達も、入社前に比べて遙かに大人になった。現実社会の厳しさ、収益を得ることの厳しさを体感し、尚かつその厳しさから逃げずに正面から収益をねらうからこそ、大人になったのだ。

失敗の連続があったとしても、成果への徹底した執着があれば、仲間からの信頼は失われない。無限の裁量権を取るには姿勢だけでは駄目だが、上手く出来なくても姿勢が曲がらなければ信頼は失われない。

最悪でも今ある信頼を失わない姿勢を保ち、更にチャレンジャブルに成果を狙って行くのが正しい姿だ。時間が立てば成果を得るタイミングがある。そこで伸び上がり、裁量権を得て育んだ個性を爆発させれば良いのだ。それまでは仕事に対するスタンスが曲がっていなければよい。

今年の冒頭にて、弊社の某事業部長(海外事業部長・山田)が今年のテーマは多様性だと言っていた。これには私も強く同意する。多様性を武器にHWSが次の局面に入る姿を想像すると、心が浮き立つ。

HWSの価値を失わず、その上でメンバー達の個性を育み多様性のある人材が活躍できる土壌を作りたい。ただ単に色々な価値観の人を入れれば良い訳ではない。我々のアイデンティティを死守し、今まで以上に多くの個性が力を発揮できる価値観や仕組みを作り込まなければならないのだ。

HWSが独自の多様性を得る為に、進化が始まる一年としたい。