会長ブログ(株式会社ヘッドウォータース代表取締役:篠田庸介)

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2010年02月15日 16:52

androidとベトナム

photo
先日、asahi.comでもリリースされたが、弊社ではandroid関連の開発に力を入れている。

http://www.asahi.com/business/pressrelease/ATP201001040005.html

今後の市場性を考えてこの分野に注力することを決めたのだが、ベトナムに展開しているLTT社(Life Time Technology社)を上手くラボとして機能させることが出来れば、他社の追随を許さぬポジションを取ることも可能だと考えている。

4~5年前であれば海外との連携とはオフショア開発のことであり、伝達をいかに誤りなくスムーズに行うかがカギであった。日本にある開発を海外の安いコストでこなしていくというビジネスモデルなので設計までを日本でしっかり行い、お互いの認知の差をどれだけ埋めるかが重要であった。

実際は一口に海外と言っても、国によって状況は全く違う。技術力、コスト、日本語への対応などインドと中国とベトナムでは全く状況が違うのだ。当然、連携の仕方も違ってくるはずなのだが、我々の様なSIを主たる業務とした企業が海外へ行くと言えば、大規模なシステムを何かしらのスキームに当てはめコストを落とす流れを皆がイメージする。

昨今ではインドや中国はリソースとしてよりもマーケットしての価値が上がっている。上海などでは日本よりも高い金額でシステム開発を発注する企業も出てきている。エンジニアのコストは上昇気味だが、その分他の価値が生まれている。

photoベトナムは、インドや中国に比べてIT産業は成熟していない。エンジニアの技術レベルと供給量はインドに勝てず、日本語対応では中国に勝てない。コストは安かろうが、パフォーマンスが発揮されなければ意味はない。

しかし、現在ベトナムでは相当優秀な階層を低コストで採用する事が可能だ。若くて業務経験は浅いが、地頭が良い連中を採用出来ると言うことだ。技術に自信がある人間は、あまり英語以外の言語習得に熱心ではないので、日本語対応に関しては強くないが、ベトナム語環境、英語環境で何かを研究させるには適している。

日本にいない彼らに何らかの業務知識を習得させコンサルレベルまで引き上げていくより、マーケットを意識しつつ何らかのコア技術を煮詰めさせた方がポテンシャルを活かせるはずだ。彼らが日本人と同等に所得を得るためには、日本の下請に甘んじさせてはいけない。日本を含めた先進国を圧倒する何かを目指さなければ駄目だ。業務コンサルとしての価値なら、日本マーケットでは日本人にかなわない。

ベトナムの強さを突き詰めた結果、やはり長期の関係の中でラボとして機能させるのが最も適している。分野を絞って、その分野のスペシャリストとして養成するのがいい。むろん、技術だけで生涯食っていける可能性は少ないので、マーケットを意識させて開発に当たらせることはずらせない。

photoこの様なベースの中で、HWSがandroid関連の開発を進めるならベトナムをテコとして使おうという結論に至っている。実は1年ほど前にHWSのメンバーがベトナムに出張で行ったときに、LTT社内にて「今後はandroidの開発を一緒にやろう」と言うプレゼンを行ってきている。今になって浮上したアイディアではない。

HWSは、ある種の臨床試験としてベトナムを率先して使うつもりだが、最終的にはLTT社は多くの中小ベンチャーが自由に使えるインフラになればと考えている。海外に出て、法人を設立し人をマネージメントして収益化するまでのハードルは相当高い。リスクがある。よって今までは海外をテコとできるのは一定以上の資本力がある会社だけだったが、HWSが身を挺して作り込んだ仕組みを、多くの中小企業が自由に使い、日本企業の競争力が底上げされればと願う。また、多くのエンジニア達が海外をリソースとしてもマーケットとしても自然に考えられる様なきっかけを与えて行ければ本望だ。

海外戦略の基本だが、インドが良いだの中国はこの部分が悪いだのと言う意見はナンセンスだ。どの国にも一長一短ある。また、個性がある。一長に着眼し、事業を組み上げるのがビジネスパーソンの手腕であり、醍醐味だ。

もし、ベトナムに興味をお持ちの方がいらっしゃったら商売抜きで一度お訪ね頂きたい。共にアライアンスが組めるかを、先ずは勉強会ベースで研究させて頂きたい。海外には、まだまだ手つかずの原野が広がっている。自社の日本マーケットでの競争力を得る為にも、海外のマーケットを得る為も、固定概念を打破して前進できればと思う。