会長ブログ(株式会社ヘッドウォータース代表取締役:篠田庸介)

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2010年08月19日 19:30

純粋たれ

2012年の新卒採用に向けて、HWS内でも色々準備が始まっている。今回もどんな個性が集うか楽しみだ。いずれにしろ、将来のHWSを牽引する存在になるだろう。

会社が大きくなった時に失う物と得る物がある。会社のネームバリューも上がり、財務的にも強く規模が大きくなればなるほど、純粋な人間の採用は難しくなる。例えば、大手都市銀行に就職する人達を考えてみる。彼らの中で、銀行業務を愛し、金融ビジネスへのロマンを動機としている人間の方が少ないだろう。

社会的な地位、給与水準、手当や安心感などが入社動機の大半をしめるのではないか。不純な動機で入社すると、仕事だからとそれなりには業務はこなすだろうが、付加価値を生むほど、そのビジネスに没頭したり、プライベートを犠牲にしてまで成果に執着するほど、自社にも業務にも愛着は持てないだろう。そもそもの動機が不純なので仕方がない。それでも人気はあるので、基礎的な学力が高い人間が集まるだろうから、平均的な仕事はこなしはするだろう。

しかし、世界の潮流を観て頂けば分かる通り、付加価値が無いものは他国の企業でも同等のサービスを提供できる。発展途上国であれば、遙かに低いコストでそれなりのサービスを提供する事が可能だ。高付加価値の製品やサービスは値崩れしていないが、そこそこの商材はデフレ化の一途をたどっている。

メーカーであれ、金融を含めたサービス業であれ、日本でしか実現できない価値を生み出せなければ、いずれこのデフレ化の波に呑まれる。人件費を含めたコストカットを徹底するしか、生存する道はなくなる。しかし、コストを下げるにも途上国と比べて競争優位を得るまでやるとしたら、尋常なレベルでは駄目だろう。一番負担の大きい人件費を他国並に落とさなければ、コストで戦えるはずがない。

よって、あくまでも日本独自の付加価値を追わなければならない。付加価値を追わなければ豊かで平和な日本は世界から消える。

付加価値は人が創る。人の執着や愛情が創る。平均レベルの物はオペレーションを研ぎ澄ませば生み出せる。どの国でも、どの民族でも生み出せる。しかし、平均レベルの商品価値は下がる一方だ。

車が大好きだからトヨタに行く。銀行は資本主義国家の心臓だから、何としても極めて国を支えたい。情報を使った新しいビジネスを追いたいのでリクルートに何としても入社したい。

心の底からこんな気持ちで入社すれば、長い時間をかけて何かを産み出す人材となるだろう。ちょっとした作業のクオリティも自然と上がるだろう。その総合力が、世界で頭ひとつ抜け出す為の源泉となるだろう。

就活生へのアドバイスがあるとしたら、純粋に生きよと言うことだ。損得勘定をして、不純な動機で入社しても幸せになれない。社会に出たら大半の時間を仕事に注ぎ込まなければならない。週末に息抜きをして、平日の仕事の時間は耐えると考える人も多いが、冷静にイメージして欲しい。楽しい週末の2日間と退屈でストレスのかかる平日の5日間が生涯続いて、本当に幸せになれるのだろうか。

多少報酬が高ければストレスが無くなるという理屈もない。高所得であろうが、業務が嫌ならストレスは溜まる。平日の5日間はそのストレスを背負いながら生活し、週末の2日間はそのストレスから逃げながら生活をする。そんな時間が何十年も続く未来へ向かいたくはないだろう。

所得は仕事が出来れば、いずれ自然と上がる。仕事が出来るようになる為には実社会での鍛錬が必要だ。成果を要求され、責任を背負い、ビジネスと向かい合わねば実力は身につかない。

そこまで仕事を頑張っても、ストレスが溜まらない為には仕事自体に愛情を持って当たれなければ駄目だ。だから、就活生達には目先の餌につられて間違った一歩を踏み出して欲しくないのだ。本当に愛情が持てるビジネスを志向し、正しい社会への一歩を踏み出して欲しいのだ。

繰り返す。

今就活生に言いたいのは、純粋であれと言うことだ。自分の本質に対し、純粋でいることが、ビジネスにおいて自分自身を幸せにする道なのだ。心から愛せる会社、愛せる事業を全力で探して欲しい。