株式会社ヴィレッジヴァンガード

「遊べる本屋」をキーワードに、全国に約 400 店舗を展開し、「ヴィレヴァン」の愛称で若者を中心に幅広いファンを持つ
株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーション。同社ではさらなる成長に向けた店舗ノウハウの活用とクリエイティブな業務時間の捻出をめざして、当サービスを導入しました。

クリエイティブ業務の時間を捻出する為に、Pocket WorkMateを導入

――ヴィレッジヴァンガード様の特徴を教えて下さい。

ご存じの方も多いかと思いますが、弊社の取り組みとして各店舗の店長に仕入から売り場ディスプレイ、人材育成など、多くの権限を持たせています。責任を任された店長は指示された仕事を機械的にこなすのではなく、
自分で考え実行&検証&修正を繰り返して店づくりをしております。店舗ごとに品揃えや売り場構成が違うのはこのためです。

――部署での主な業務内容を教えてください。

店舗の店長やスタッフの人材育成を担当しておりまして、一人前のスタッフになれるように教育をしております。
また、教育の一環として「教科書プロジェクト」を立ち上げまして、店づくりに関するノウハウを作成・配信しております。
スタッフのメンバーが店舗を運営していく上で、業務について不明点があった時に、直ぐに振り替えられる環境を提供してます。
今は軌道にのせるために日々実践と検証をしており、都度必要な教科書(マニュアル)を作成しています。

――店舗を運営していくにあたり、どのような課題を感じてますか?

これは小売業界全体に当てはまることですが、当業界は極度の人材不足に陥ってまして、その影響もあり経験の浅い店長が増えている状況です。ベテラン店長が辞めてしまうとその店長の経験や知識、工夫が残らず、新人店長達はゼロから経験を積み上げていくことになってしまいます。
余裕のない店長たちは日々の仕事に追われてしまい、本来の弊社の強みである「自由な発想」を必要とするクリエイティブな仕事が出来ないという状況が生じておりました。

――その課題を打破する為の『教科書プロジェクト』なんですね。

はい。上記の理由より、店長が「自由な発想」を必要とするクリエイティブな仕事をするために、どの店でも関わる基礎的な業務を明確にするという目的で「教科書プロジェクト」を立ち上げました。
例えば「掃除のしかた」や「商品陳列の際のポイント」などです。
このような「教えれば誰でもできる」基礎的な業務の教科書(マニュアル)を作成しています。

入社したてのアルバイトに教科書(マニュアル)で学んで貰うことで、店長が手取り足取り教える時間を短縮できます。
また、我流で仕事をしていると基礎的な業務の「抜け漏れ」や「ムラ」がどうしても発生してしまうので、
今回の取り組みは、スタッフ全体の基礎業務の向上にも役立ちます。基礎的な業務を効率化することで「時間」を生み出し
「自由な発想」を必要とするクリエイティブな仕事に集中できる環境作りをしています。

店内のPCで教科書の閲覧
店内のPCで教科書の閲覧
教科書をつかって陳列の見直し
教科書を使って陳列の見直し

新しいコミュニケーションプラットフォームを通じて、店づくりの次なるステップを目指します。

――Pocket Work Mateを導入した背景を教えて下さい。

元々の私たちの構想では、作成した教科書を紙媒体で各店舗に配布しようとしてましたが、
紙ベースの運用だとコストも膨大にかかるし、スタッフの反応が伺えないため、次なる施策が打ち出し難くなってしまいます。

また、弊社では別件でグループウェアを搭載しておりますが、従来のグループウェアでは間接部門から店舗単位に
一方向の情報配信を主としたシステム設計になっているため、現場からのリアクションを獲得することができません。
詳細を伝えるには、いちいちメールや電話といった従来のコミュニケーション手段に頼らざるを得ない状態でした。
このような課題は、顕在化していないだけで、私たちと同様に悩んでいる企業様は多いかと思います。

Pocket WorkMateは、情報配信ツールではなくコミュニケーションツールを思想としてまして、
個人毎のID管理をしている分、全てのノウハウの閲覧状況が個人単位で分かるようになっています。
その結果、現場の店長やエリアマネージャーが指導しやすくなっており、Pocket WorkMateを活用することで、
間接部門、エリアマネージャー、現場スタッフといった部門の垣根を超えたコミュニケ―ションが生まれると思ってます。

――守屋様から見てPocket Work Mateの特徴を教えてください。

必要な情報をその人に合わせてカスタムして発信できるところが魅力です。
例えば、入社3か月以内のあなたは「新人編」を見ましょう、と指示をしておき、「新人編」を閲覧完了したら
「プレーヤー編」が自動的にアップされるので、現場スタッフは操作手順に迷うことなく進められます。
個人のキャリアに合わせたプログラムを作成することができます。
誰でもそうですが、自分に必要のない情報が多いと、どれが自分宛の情報なのかをいちいち判断しなければならず、
結果的に見て欲しい情報が埋もれてしまいます。
Pocket WorkMateは、その人に必要な情報しか配信されない仕組みになっているので、現場に優しいシステムになっています。

――これから先の取り組みを教えてください。

弊社の強さの源は、日々お客様と向き合っている店長とスタッフ達です。
彼らの個性を生かした店づくりが弊社の強みであり、お客様からご支持を集めています。
ですが、どんなに個性的であったり自由な発想を持っていても、基礎的な業務が身についていなければ
強みは発揮され続けません。これはアスリートや職人にも通ずるものでして
「基礎」がしっかりしているからこそ「応用」ができます。

今までは「基礎的な業務」の教科書(マニュアル)を作成していました。
今後は基礎的な業務を身につけた店長やスタッフが実際に売り場が作れるのか?などの実践検証をしていきます。
さらにベテラン店長たちのスペシャルな仕事をインタビューしてまとめ、目指すべき方向を新人店長達に示し、
「自由な発想」を必要とするクリエイティブな仕事の刺激を与えられたらと思います。

Pocket WorkMateを導入したことで、私たちが最終的に目指そうとしている、スタッフの遊び心を十分に活かした
自由な売り場作りは今まで通りに、そのバックエンドでは必要最低限の店舗運営ノウハウと質を向上させる
コミュニケーションプラットフォームが備わってきていると実感しております。