01/概要
AI Agent CoE(AI CoE)とは:AIエージェントの導入を、全社横断で推進する専門組織
AI Agent CoE(エーアイ・エージェント・シーオーイー、Center of Excellence)は、企業内でAIエージェントの導入を加速するための専門組織です。AI戦略の策定、人材育成、ガバナンス確立の中心となり、全社横断でAIプロジェクトを支援します。「AI CoE」「AIセンター・オブ・エクセレンス」と呼ばれることもあります。部署ごとにAIプロジェクトが散発的に進むと、統制と効果検証が課題になります。CoEは、共通の基盤、標準、統制をひとつにまとめ、現場が安全に、繰り返しエージェントを作れる状態をつくります。
CoEは、承認で現場を止める委員会や、すべての開発を抱え込む中央部門を指す言葉ではありません。Microsoft Learnでも、戦略と意図を、再現可能で信頼できる実行に変える運営の仕組みとして整理されています。
AI Agent CoEの要点
読み方・略称
AI Agent CoE(AI CoE)。CoEはCenter of Excellence(センター・オブ・エクセレンス)の略
定義
AIエージェントの戦略、基盤、統制、人材育成を、全社横断で担う専門組織と運営の仕組み
担う機能
統制、実現、最適化、拡大
扱う対象
ユースケース、共通基盤、データ、ID・権限、評価、教育
関連する考え方
AIガバナンス、Responsible AI、Agent Ops、プラットフォームエンジニアリング
当社の支援
戦略・運営設計から、実装、データ整備、統制、評価、内製化まで
部署ごとの個別導入
各部署が独自にPoCと開発を進めます。同じ機能の重複、ルールの不統一、成果の比較ができない状態になりやすくなります。
中央部門の一括開発
専任部門がすべてのエージェントを開発します。現場の業務知識が届きにくく、中央部門が処理のボトルネックになります。
CoEによる運営
共通基盤・標準・統制をCoEが整え、現場が業務に合ったエージェントを作ります。作る人が増えても、品質と安全性が揃います。
02/注目される背景
AIエージェントの散発的な導入と、AI事業者ガイドライン・Microsoft LearnでのAI CoEの位置づけ
AIエージェントは、対話や検索にとどまらず、社内システムを操作し、業務を実行する範囲へ広がっています。一方で、導入が部署単位で進むほど、統制や効果検証、人材とノウハウの不足が課題として表面化します。
→
散発的な導入:AIプロジェクトが部署ごとに進められ、統制や効果検証が課題になる
→
人材とノウハウの不足:AIエージェントを設計・開発・運用できる人材と、判断の基準が社内に揃っていない
→
最新技術への追随:MCP、A2A、マルチエージェントなど、技術と規格の変化が速い
→
エージェント固有の論点:所有者、ライフサイクル、判断の権限、監視は、従来のITガバナンスだけでは埋まりにくい
→
PoCから本番への移行:個別のPoCが、共通基盤や評価の仕組みがないまま止まる
→
経営層の関与:AIガバナンスは、経営層のリーダーシップのもとで、戦略と体制に落とし込むことが求められる
公的ガイドライン・Microsoftの公式ドキュメントでの位置づけ
AIの活用を組織として統制する考え方は、国のガイドラインと、AIエージェント基盤を提供する事業者の公式ドキュメントの双方で整理されています。
総務省・経済産業省 令和8年3月31日
AI事業者ガイドライン(第1.2版)
第2部E「AIガバナンスの構築」で、環境・リスク分析、ゴール設定、システムデザイン、運用、評価のサイクルを、マルチステークホルダーで継続的に回すアジャイル・ガバナンスの実践を示しています。経営層のリーダーシップのもとで、戦略と体制に落とし込むことも示されています。
アジャイル・ガバナンスのサイクル(同ガイドラインの記載をもとに作図)
環境・リスク分析→ゴール設定→システムデザイン→運用→評価↻ 継続的に繰り返す
発行主体
AI CoEに関する記載
出典
総務省・経済産業省
AI事業者ガイドライン第1.2版は、AIガバナンスの構築として、環境・リスク分析、ゴール設定、システムデザイン、運用、評価のサイクルを継続的に回すアジャイル・ガバナンスの実践を示しています。経営層の責任とリーダーシップも明記されています。
Microsoft Learn(Agentic CoE)
CoEは、チーム、運営のリズム、プラクティスの集合として整理されています。リリースゲートと監査ログによる統制、ゴールデンパス・テンプレート・研修による実現、品質・コスト・価値の監視による最適化の機能を持ち、既存のセキュリティやITガバナンスの上に、エージェント固有の機能を加えます。
Microsoft Learn(Cloud Adoption Framework)
AI CoEを、戦略を推進し断片的な導入を防ぐ集中型の助言機能と位置づけています。責任あるAIの原則を組織方針に組み込み、開発ガイダンスと研修を主導します。基盤を提供するプラットフォームチームと、業務価値を担うワークロードチームの役割分担も整理されています。
Microsoft Azure Blog
AI CoEの構成を、ビジネス戦略、組織と文化、AI戦略とエクスペリエンス、テクノロジーとデータ戦略の4領域で整理しています。
03/CoEの機能
AI Agent CoEが担う4つの機能:統制、実現、最適化、拡大
CoEの役割は、エージェントを管理することにとどまりません。現場が安全な方法で作れるようにし、品質とコストを見ながら、うまくいった型を全社へ広げます。
1
統制(Govern)
リスクに応じた確認と、リリースゲートを定義します。誰がどのエージェントを作り、承認し、何をするかの記録を残します。
エージェントカタログ
リリースゲート
監査ログ
自律度の区分
2
実現(Enable)
作る人が、安全な方法を選びやすいようにします。標準の型と、教育、相談の場を用意します。
ゴールデンパス
テンプレート
研修
コミュニティ
3
最適化(Optimize)
エージェントのライフサイクルを通じて、品質、コスト、価値を測り、結果を標準とエージェントに戻します。
評価
テレメトリ
コスト管理
改善サイクル
4
拡大(Scale)
1つの部署でうまくいった型を、再現できる形にして、全社へ広げます。
ユースケースの受付と優先順位
再利用部品
展開計画
CoEが扱う4つの領域
領域 1
ビジネス戦略
事業価値との整合、ユースケースの特定と優先順位づけ。
領域 2
組織と文化
組織の準備、スキルとナレッジの管理、AIに関する役割と機能。
領域 3
AI戦略とエクスペリエンス
ユースケースの実装と、AIのライフサイクル全体の習熟。
領域 4
テクノロジーとデータ戦略
データの扱い、開発・デプロイのプロセス、インフラ管理、コスト効率、モデル性能の指標。
04/立ち上げ方
AI Agent CoEの立ち上げ方:現状評価から展開・内製化までの5工程
組織図を先に決めるのではなく、最初のユースケースと共通基盤を作りながら、運営の型を固めます。
1
現状評価とユースケース選定
部署ごとの導入状況、既存の基盤、制約を評価し、価値と実現性の両面からユースケースを選びます。
成果
ユースケース一覧
優先順位
PoC計画
2
運営モデルとガバナンス設計
CoEの体制、役割、意思決定、リスクの区分、リリースゲート、倫理・リスクのガイドラインを設計します。
成果
運営モデル
ガバナンスルール
3
共通基盤と標準の整備
実行基盤、認証・認可、データ接続、テンプレート、評価の仕組みを整えます。
成果
共通基盤
テンプレート
開発標準
4
先行ユースケースの実装
選定したユースケースを実装し、評価します。現場の業務担当者とエンジニアが共同で進めます。
成果
動作するエージェント
評価結果
5
展開・内製化・改善
運用を監視し、評価結果をもとに改善します。教育とコミュニティで、顧客側の運営へ移管します。
成果
運営の定常化
展開ロードマップ
05/当社の支援内容
AI Agent CoE支援の6つのメニュー:戦略、実装、データ、統制、評価、人材育成
当社のAI Agent CoE支援サービスは、技術支援、人材育成、戦略策定支援を、専任チームの伴走でお客様ごとにカスタマイズして提供します。戦略から実装、データ整備、統制、評価、内製化までを一体で扱い、顧客の現場に入るX-Tech FDEで進めます。
X-Tech FDE専任チームが全段階に伴走し、必要な段階から組み合わせて提供
支援 1
戦略・運営モデルの設計
現状評価、ユースケースの選定、PoC計画、CoEの体制とガバナンスルール、社内プロセスへのAIの組み込み、チェンジマネジメント、生成AIの倫理・リスクに関するガイドライン策定を支援します。
支援 2
エージェントの実装と基盤構築
Microsoft 365 Copilot、Copilot Studio、Microsoft Foundryなど、難易度と対象ユーザーに応じて実装経路を使い分けます。企業システムとの連携や、MCPサーバーのカスタム構築にも対応します。
支援 3
データ・ナレッジの整備
業務文書、ログ、判断基準、例外処理を、エージェントが使える形に構造化します。Microsoft Fabric、Databricks、Microsoft Purviewによるデータの統合・品質・権限管理と、RAGによる検索を組み合わせます。
支援 4
ガバナンスとセキュリティ
エージェントの登録・検索・評価・改善・廃止のライフサイクル、ID・権限、MCP接続の共通口、承認フローを設計します。体制・ルールと技術的なガードレールを組み合わせます。
支援 5
評価とAgent Ops
エージェントの動作監視、性能チューニング、実行履歴とテレメトリの把握、評価、コストと品質の管理を行い、継続的に改善します。
支援 6
人材育成・内製化・定着
基礎ワークショップ、ハンズオン、開発者向けのエージェント開発・プロンプト設計研修、業務ユーザー向けの活用研修、定期勉強会、最新動向セミナーを提供します。
06/共通基盤
Agent Platformの構成要素:実行基盤、認証・認可、データ、安全対策、可観測性、業務連携
複数のエージェントを企業内で動かすには、個々のエージェントの開発とは別に、共通で使う基盤の設計が必要です。本番運用を前提に、次の6つの要素を設計します。
共通基盤の構成例(顧客環境に合わせて構成)
利用者・業務
Microsoft 365 CopilotTeams業務アプリ
↕
要素1 エージェント実行基盤
Microsoft Foundry/Microsoft Agent Framework複数のエージェントを同じ基盤で実行
↕
要素2・4・5 共通サービス
認証・認可Entra IDAPI Management
安全対策Content Safety
可観測性OpenTelemetryログ・メトリクス
↕
要素3・6 データ・業務連携
データAI SearchCosmos DBBlob Storage
業務連携SalesforceRPA外部APIDurable Functions
要素 1
エージェント実行基盤
Microsoft FoundryとMicrosoft Agent Frameworkを中心に、複数のエージェントを同じ基盤で動かします。
要素 2
認証・認可
Entra IDによる認証・認可と、API Managementによる認証、WAF、レート制御を組み合わせます。
要素 3
データ・ナレッジ
AI Search、Cosmos DB、Blob Storageを使い、RAGの検索対象と会話・業務データを管理します。
要素 4
安全対策
Content Safetyによる出力の検査、プロンプト攻撃の遮断、リスクの検知を組み込みます。
要素 5
可観測性
OpenTelemetry、アプリケーションログ、メトリクスで、エージェントの実行と利用状況を把握します。
要素 6
業務連携
Salesforce、RPA、外部APIとの接続と、Durable Functionsによる長時間タスクの実行に対応します。
07/特長
実装・データ・統制まで担うAI Agent CoE支援:当社の4つの特長
特長 1/4
戦略から実装・運用までを一体で支援
戦略策定の上流から、基盤構築、実装、稼働後の動作監視と性能チューニングまでを、同じ専任チームの伴走で進めます。技術実装を伴わない助言にとどまりません。
特長 3/4
データ整備と統制まで接続
エージェントが使う企業知識の構造化から、Microsoft Entra IDによるID・権限、承認フロー、実行履歴の記録まで、CoEの運営に必要な要素を同じ設計の中で扱います。
特長 4/4
カスタマーゼロとしての実践
当社自身が、GitHub Copilotの全社導入とAI駆動開発チームの発足を行い、最初のユーザーとして知見を蓄積しています。AIコーディングで最大92%の工数削減を達成した実績と、Agentic Work Flowの精度99%を、支援の土台にしています。
08/顧客価値
課題から価値へ:AI Agent CoEが解決する導入の課題と、役割別の価値
課題
価値につながる仕組み
得られる価値
部署ごとにAIエージェントが乱立している
ユースケースの受付、優先順位、共通基盤、標準をCoEに集約する
重複の削減と、全社で揃った品質
PoCから本番に進めない
リリースゲートと評価の基準を先に定め、共通基盤で本番運用を前提に作る
PoCで終わらない、本番運用への道筋
誰がどのエージェントを動かしているか分からない
エージェントカタログ、ID・権限、実行履歴を一元管理する
後から確認できる、統制された運用
AIエージェントを作れる人が限られている
ゴールデンパス、テンプレート、研修、コミュニティを整える
現場で増やせる、内製化の体制
導入後の効果が見えない
評価とテレメトリで、品質・コスト・価値を継続的に測る
改善と投資判断の根拠
役割別の価値
経営・DX推進責任者
AI活用を全社で進める判断材料
ユースケースのポートフォリオと、評価・コストの指標をもとに、投資と展開の優先順位を決められます。
業務部門
安全な方法で、自分たちのエージェントを作れる
標準の型と教育、相談先が整い、業務の知識を活かしたエージェントを現場で作り、育てられます。
IT・基盤管理
共通基盤と権限を前提にした運用
Azure・Microsoft 365の環境、既存システム、認証・アクセス制御と接続し、複数のエージェントを同じ基盤で運用できます。
セキュリティ・リスク管理
リスクに応じた統制と記録
影響の大きさに応じた審査と、エージェントの登録・権限・実行の記録が揃い、監査に必要な根拠を後から確認できます。
09/取り組み事例
公開されている取り組み:Agentic Work Flow、富士通、JAL、りそな銀行、JR東日本
CoEで扱う実装、評価、人材育成にかかわる、当社の公開済みの取り組みです。
評価・精度
Agentic Work Flow:正答率99%を達成
RAGを活用した複数のAIエージェントによる自律的な業務遂行で、「Agentic Work Flow」の正答率99%を達成しました。約3万件のタスク実行と回答を、三段構えの評価で検証しています。CoEが扱う評価と継続改善の基盤です。
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実装
富士通:Fujitsu AI Auto Presentation
ヘッドウォータースと富士通が、Microsoft 365 Copilot向けの宣言型エージェントとして、AIアバターによるプレゼンテーションと質疑応答の自動化機能を共同開発しました。
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実装・検証
日本航空:客室乗務員のレポート作成業務
富士通と当社が、日本航空の客室乗務員の引き継ぎレポート作成業務の効率化に向けて、オフラインで動作する業務特化型のオンデバイス生成AIソリューションの実証実験を実施しました。
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人とAIの協働
りそな銀行・埼玉りそな銀行:テレビ窓口
人とAIが協働する新たなテレビ窓口サービスのシステム開発を、要件定義から設計・開発・テストまで担当しました。オペレーターの対話をAIが支援する構成です。
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AI駆動開発
JR東日本:新規事業「HirakeBA」の開発支援
公共空間利活用プラットフォームの開発に、AI駆動開発を全工程で適用しました。同一スコープ・同等品質での当社試算では、開発工数約92%削減、開発期間約47%短縮を見込んでいます。
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CoE支援
AI Agent CoE支援サービスの提供開始
大手企業の生成AI戦略推進組織を包括支援するサービスとして提供を開始し、すでに複数の大手企業でPoCやトライアル支援を開始しています。
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10/想定ROI
削減工数の試算:重複開発、導入審査、問い合わせ対応
部署ごとに個別で進める場合と、共通部品・標準・審査の型を使う場合の差を、業務別に試算します。
対象業務
試算の前提
削減工数(月間)
重複開発の削減
5部署が同様のエージェントを個別に開発(1部署あたり月80時間、計400時間)。共通部品とテンプレートの再利用で、1部署あたり月30時間に短縮
約250時間
導入審査の標準化
新規エージェントが月10件、個別のリスク・セキュリティ審査に1件8時間(計80時間)。審査項目とリリースゲートの標準化で1件3時間に短縮
約50時間
問い合わせ・教育
開発者からの相談が月20件、1件3時間(計60時間)。ゴールデンパスと研修で1件1時間に短縮
約40時間
合計
上記3業務の合計
約340時間
件数と所要時間は、試算のための仮の値です。
実際の削減幅は、エージェントの数、既存の基盤、審査の運用で決まります。当社は、スタートプランで現行の開発・審査・問い合わせの工数を実測し、CoEの運営範囲を決めたうえで広げます。
11/活用シーン
金融・製造・全社展開・開発・情報システム・DX推進での活用イメージと適性
01
金融・保険:問い合わせ対応と事務手続き
問い合わせ対応や帳票処理のエージェントを複数の部署で展開する際に、権限、記録、評価を共通化します。金融業向けAIエージェントソリューションも参照ください。
02
製造:現場データから実行まで
生産データの分析、異常検知、品質管理などのエージェントを共通基盤で管理し、必要な場面ではPhysical AIへつなげます。製造業向けAIエージェントソリューションも参照ください。
03
全社展開:Microsoft 365 CopilotとCopilot Studio
標準機能で足りる業務と、作り込みが必要な業務を分け、業務ユーザーが作るエージェントも含めて、登録と権限を統制します。
04
ソフトウェア開発:AI駆動開発のCoE
GitHub Copilot Coding Agentなどの自律型AIコーディングエージェントを、組織の標準として定着させます。AI駆動開発CoE内製化支援も参照ください。
05
情報システム:エージェントの共通基盤
実行基盤、認証・認可、データ接続、監視を共通化し、各部署が同じ基盤の上でエージェントを動かします。
06
経営企画・DX推進:ユースケースのポートフォリオ
部署から上がる案を同じ基準で評価し、投資対効果と実現性で優先順位をつけて、段階的に展開します。
AI Agent CoEの適性チェック
適合する顧客
- 複数の部署で、AIエージェントのPoCや開発が並行している
- 導入の統制、効果検証、審査の基準が揃っていない
- AIエージェントを作れる人材とノウハウが不足している
- Microsoft 365・Azureを基盤に全社展開したい
- PoCで終わらせず、本番運用と内製化まで進めたい
適合しにくい顧客
- 単一の業務で、1つのエージェントだけを使う予定
- CoEを担う担当者や意思決定者を置けない
- ルールや標準を作らず、各部署の自由に任せたい
- ツールのライセンス購入だけで済ませたい
導入検討のDiscovery質問
→
AIエージェントのPoCや開発は、現在どの部署で、どのような基盤で進んでいますか。
→
導入や審査の基準は、文書として全社で揃っていますか。
→
エージェントを作れる人材は、どの部署に何名程度いますか。
→
Azure、Microsoft 365、Foundry、Copilot Studioは、すでに利用していますか。
→
エージェントが参照するデータは、どこにあり、権限はどう管理されていますか。
→
CoEの運営を担う担当者と、意思決定の権限を持つ責任者は決まっていますか。
12/他の手段との違い
部署ごとの導入・ツール利用推進・戦略中心のCoE構築・自社のみでの立ち上げとの違いと使い分け
手段
主にできること
AI Agent CoE支援との違い
部署ごとの個別導入
各部署が必要に応じてAIエージェントを開発・導入する
共通基盤、標準、統制をCoEに集約し、重複と不統一を防ぎます。現場の開発は止めず、安全な方法を選びやすくします。
ツールの利用推進
Microsoft 365 Copilotなど、特定の製品の展開と利用を進める
製品の利用推進にとどまらず、難易度、リスク、対象ユーザーに応じて、複数の実装経路から選べる運営を作ります。
戦略・組織設計中心のCoE構築
AI戦略、体制、ルールを策定する
策定にとどまらず、共通基盤の構築、エージェントの実装、データ整備、評価までを同じチームで担います。
自社のみでの立ち上げ
社内の人材と知見で、CoEを立ち上げる
当社の実装資産と知見を使って立ち上げを早め、顧客側の内製化へ段階的に移管します。
製品付属の管理機能
エージェントの登録、ID、権限、監査を製品の機能で管理する
13/ガバナンス
役割・エージェントカタログ・ID・MCP接続・承認・記録:エージェントを全社で統制する運営設計
統制は、すべてのエージェントに同じ審査をかけることではありません。影響の大きさに応じて、確認の厳しさと自律度を決めます。
統制 1
役割の定義
エージェントオーナー、データオーナー、基盤管理者、AIデータスチュワードの役割と責任を定義します。
統制 2
エージェントのライフサイクル
エージェントカタログで、登録、検索、評価、改善、廃止までを管理します。
統制 4
接続の共通口
MCP Gatewayなどの共通の接続口で、エージェントが使うツールとデータへのアクセスを統制します。
統制 5
承認と記録
影響の大きい処理に承認フローとHuman-in-the-Loopを置き、実行履歴とテレメトリを残します。
14/はじめ方
スタートプラン:HWS Agent Campで、CoEの最初のユースケースを2日間で試作・検証
HWS Agent Campは、生成AIの活用・内製化を目指す企業向けに、専門エンジニアが伴走する2日間の集中ハッカソンです。通常3〜6ヶ月かかるAIエージェント開発を、約2週間の事前準備のうえで2日間に凝縮し、本格的なプロトタイプを構築します。CoEが最初に管理するユースケースと、試作の進め方、評価の観点を同時に作れます。
STEP 1事前準備(約2週間)現状の導入状況、対象ユースケース、利用する基盤、統制上の制約を整理します。
STEP 22日間の集中開発顧客側のエンジニア・業務担当者と専門家が共同で、エージェントのプロトタイプを構築します。
STEP 3検証・CoE設計評価結果をもとに、CoEの体制、標準、展開のロードマップを策定します。
リモートロボティクス様:音声でロボットを遠隔操作
Microsoft AI Co-Innovation Lab KOBEで、音声コマンドによるロボット・カメラの遠隔操作プロトタイプを開発しました。
事例を見る →
JRE MALL様(東日本旅客鉄道):ECモール運営の業務適用
ECモール運営の実業務を題材に、「データ取得→分析→提案」の流れをMicrosoft Foundry上でAIエージェントとして設計し、動作を検証しました。業務に組み込む際の設計観点、データ整備、構築・運用に必要な役割分担を整理しています。
事例を見る →
15/当社について
Microsoft Azure の AI Platform/Agentic DevOps Specialization取得
ヘッドウォータースは「Microsoft Solutions Partner for Digital & App Innovation(Azure)」の認定に加え、上位資格である「AI Platform on Microsoft Azure」「Agentic DevOps with Microsoft Azure and GitHub」の2領域のSpecializationを取得しています。厳格な技術要件と導入実績を満たしたパートナーのみに付与される称号で、2領域の同時取得は国内でも限られています。
Microsoft AI Innovation Partner of the Year 2024 受賞
「AI イノベーション パートナー オブ ザ イヤー アワード」は、マイクロソフト製品の活用によってAI分野で革新を起こしたパートナーに贈られるアワードとして2024年に新設され、ヘッドウォータースは同分野において最も優れた実績をあげたとの評価を受け、初代受賞パートナーとなりました。
16/関連ソリューション
最初の1業務を2日間で試作
HWS Agent Camp. 専門エンジニアが伴走する2日間の集中ハッカソン。約2週間の事前準備のうえで、プロトタイプを構築します。
17/よくあるご質問
Q. AI Agent CoE(AI CoE)とは何ですか。
A. Center of Excellenceの略で、企業内でAIエージェントの導入を加速するための専門組織です。AI戦略の策定、人材育成、ガバナンス確立の中心となり、全社横断でAIプロジェクトを支援します。AIセンター・オブ・エクセレンス、AIエージェントCoEとも呼ばれます。
Q. CoEは、すべてのエージェントを中央で開発する組織ですか。
A. いいえ。CoEは共通基盤、標準、統制、教育を整え、現場が安全に作れるようにします。すべての開発を抱え込むと、中央がボトルネックになります。
Q. CoEはどのような機能を持ちますか。
A. 統制、実現、最適化、拡大の4つです。リリースゲートと監査ログ、ゴールデンパスと研修、品質・コスト・価値の監視、うまくいった型の全社展開を担います。
Q. 何から始めればよいですか。
A. 現状評価とユースケースの選定から始めます。短期間で試作したい場合は、2日間のHWS Agent Campで最初のユースケースを作り、評価の結果をCoEの設計に使います。
Q. 特定の製品に限定されますか。
A. いいえ。標準機能で足りる業務はMicrosoft 365 Copilotなどを使い、作り込みが必要な業務はFoundryやSyncLect系の基盤を使うなど、要件に応じて実装経路を選びます。外部SaaSやサードパーティーのエージェントとの連携も対象です。
Q. AIガバナンスとはどのように関係しますか。
A. CoEは、AIガバナンスを運営として実行する組織です。体制・ルールの整備と、ID・権限・承認・記録などの技術的なガードレールを、AIガバナンス構築支援として組み合わせます。
Q. 人材育成では、何を行いますか。
A. 基礎ワークショップ、ハンズオン、開発者向けのAIエージェント開発・プロンプト設計研修、業務ユーザー向けの活用研修、定期勉強会、MCPやマルチエージェントなどの最新動向セミナーを実施します。
Q. 効果は、どのように測りますか。
A. 現行の開発、審査、問い合わせの工数を実測し、エージェントの品質、コスト、利用状況の指標と合わせて、CoEの運営範囲を決めます。一律の削減率や回収期間は、事前にお約束しません。
Q. どのような企業が対象ですか。
A. 複数の部署でAIエージェントの導入が並行している、大手企業の生成AI戦略推進組織を主な対象としています。規模や基盤の状況に合わせて、支援の範囲を調整します。
AI Agent CoEの立ち上げ・運営に関するご相談
現状評価とユースケース選定、共通基盤と統制の設計、評価と人材育成、内製化まで、貴社の状況に合わせてご提案します。
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