01/概要
顧客コンテキスト生成と価値観モデル型パーソナライズ判定
AIエージェントに、目の前の顧客を理解するための文脈を与える。 SyncLect Personalizeとは、Webサイト内行動、購買・申込、ログイン、問い合わせ履歴といった顧客データから、嗜好・価値観・関心・状況を「顧客コンテキスト」として継続的に生成・更新し、AIエージェントが接客・提案・マッチングの判断に使えるようにするパーソナライズ基盤です。協調フィルタリングに価値観モデルを加えたハイブリッド型の判定を中核に、提案理由と利用範囲を添えて結果を返します。
背景
AIエージェント接客で顕在化する、顧客コンテキストの欠落
対話が自然になっても、顧客を知らなければ提案は一般論になる。 接客、問い合わせ対応、提案、マッチングをAIエージェントが担う場面が広がっています。エージェントが持つのはその対話の中の文脈が中心で、その顧客が過去に何を見て、何を選び、何を重視してきたかは、部門やシステムに分散した顧客データの側にあります。
加えて、人気度に強く依存するレコメンドでは「人気のもの」と「その人にとって欲しいもの」が一致しません。時期、こだわり、期待値で変わる嗜好は、これまで人のヒアリングで補ってきました。SyncLect Personalizeは、このヒアリングと行動ログの学習を一つの循環にして、複数のAIエージェントが共通に参照できる顧客コンテキストへ変換します。
顧客コンテキストとは
顧客一人ひとりの行動、嗜好、価値観、いまの状況、同意範囲をまとめた、エージェントが参照できる文脈です。行動ログに現れない「なぜ」は、対話のヒアリングで補います。
顧客オントロジーとは
顧客、商品、イベント、条件、関係性を体系化した意味モデルです。エージェントが「誰に、何を、なぜ勧めるか」を一貫した定義で扱うための土台になります。
パーソナライズ判定とは
ユーザーベース・アイテムベースの協調フィルタリングに、嗜好・価値観の重みを加えたハイブリッド型で、その人にとって欲しいものを判定する処理です。
02/なぜ今
セッション内の文脈だけに頼るエージェントと、全社共通の顧客文脈の差
エージェントの数が増えるほど、顧客理解の作り直しが重なる。 接客、営業支援、問い合わせ対応のエージェントがそれぞれ顧客データを集めて解釈すると、同じ顧客に対する理解が食い違い、提案の根拠も説明できなくなります。顧客コンテキストを共通の資産として一度整え、複数のエージェントで再利用する設計に早く切り替えるほど、展開が進んだ時点での差が大きくなります。
エージェントごとの個別実装
- エージェントごとに顧客データの収集・解釈を設計
- 対話内の文脈が中心で、過去の行動や嗜好が反映されにくい
- 人気度に偏り、提案理由や利用範囲を説明しにくい
SyncLect Personalize
- 顧客コンテキストを共通資産として生成し、複数のエージェントが再利用
- 行動ログと対話ヒアリングの両方から、嗜好・価値観を更新
- 提案理由と利用範囲を添えて返し、説明と制御を可能にする
→
今後12〜18カ月で、接客・提案・問い合わせ対応のAIエージェントを何体、どの部門に展開する計画ですか。
→
エージェントは、その顧客の過去の購買・閲覧・問い合わせ履歴を、提案に使えていますか。
→
顧客データは、部門やシステムごとに分散していませんか。エージェントごとに集め直していませんか。
→
エージェントの提案は、人気度や一般論に偏っていませんか。顧客の嗜好や価値観は反映されていますか。
→
エージェントが使ってよい個人データの範囲と、提案理由を、説明できる状態ですか。
03/仕組み
顧客データ取り込みからコンテキスト生成・エージェント提供・更新までの6工程
データを整え、文脈にし、判定し、返し、対話から更新する。 顧客データをAI-Readyに整えたうえで顧客コンテキストを生成し、パーソナライズ判定の結果とあわせてエージェントへ提供します。エージェントとの対話で得た嗜好やフィードバックは、再び顧客コンテキストへ戻ります。
1
顧客データ取り込み
Web行動、購買・申込、ログイン、CRM、問い合わせ履歴、商品・サービスのデータを取り込み
2
AI-Ready化
データを確認・整理し、必要に応じて業務ファイルをSilver Data CoordinatorでAI-Ready化
3
コンテキスト生成
嗜好・価値観・関心・状況を、顧客オントロジーの定義に沿って顧客コンテキストへ変換
4
パーソナライズ判定
ユーザーベース・アイテムベースに価値観モデルの重みを加え、その人に合う候補を判定
5
エージェント提供
候補、提案理由、利用範囲をまとめて、エージェントから呼び出せる形で返す
6
対話から更新
エージェントのヒアリングと反応を取り込み、顧客コンテキストと判定を自動で再学習
顧客コンテキストを構成する5つの層
行動だけでなく、嗜好、状況、関係、利用範囲までを一組で持つ。
層
内容
エージェントが得られること
行動コンテキスト
閲覧、購買、申込、ログイン、問い合わせなどの履歴
この顧客が実際に何をしてきたかを踏まえて提案できる
嗜好・価値観コンテキスト
ヒアリングで得た、こだわり、重視する点、期待値
行動に現れない「なぜ」を提案に反映できる
状況コンテキスト
いまの目的、時期、チャネル、直近のやりとり
今この場面に合った提案へ絞り込める
関係コンテキスト
顧客・商品・イベント・条件の関係を定義した顧客オントロジー
複数のエージェントが同じ定義で顧客と商品を扱える
ガバナンスコンテキスト
利用目的、同意、保持期間、参照権限
使ってよい情報の範囲を守り、提案理由を説明できる
取り込めるデータと提供先
行動ログ
Webサイト回遊、申込、ログインデータ
関心と変化を捉える
売上・購買
売上データ、購入履歴、コンタクト履歴
売れ筋と成約傾向を反映する
顧客・商品マスタ
ユーザー情報、商品・サービス・求人・物件などの情報
今あるデータから開始できる
対話・問い合わせ
チャット、音声、問い合わせ履歴
嗜好と価値観の補完に使う
業務ファイル
商品仕様書、規程、提案資料
Silver Data CoordinatorでAI-Ready化
提供先
AIエージェント、チャットボット、Web、アプリ
複数のチャネルで共通利用する
04/特長
特長 1/5
顧客コンテキストの継続生成と複数エージェントでの共通利用
顧客理解を、エージェントごとに作り直さない。 行動ログ、購買、対話から、嗜好・価値観・関心・状況を顧客コンテキストとして生成し、複数のAIエージェントが同じ定義で参照できるようにします。エージェントを追加するたびに顧客データを集めて解釈し直す負荷を抑えます。
特長 2/5
価値観モデルを重みづけしたハイブリッド型パーソナライズ判定
人気度ではなく、その人にとって欲しいものを判定する。 ユーザーベースとアイテムベースの協調フィルタリングを組み合わせ、さらに「嗜好・価値観」の重みを高めて判定します。協調フィルタリングが苦手とする、データが溜まっていない状況、新商品、人気商品への偏りを補います。
特長 3/5
AIエージェントによる擬人化ヒアリングと顧客コンテキストの更新
人が行ってきた「なぜ」の問いかけを、エージェントが担う。 「なぜこの商品に興味があるのですか」「なぜお問い合わせいただいたのですか」といった、人によって変わる情報を、チャットボットやAIエージェントがヒアリングして顧客コンテキストへ戻します。ヒアリングの内容や顧客の変化があれば、自動的に再学習します。
特長 4/5
提案理由と利用範囲を添える説明可能なパーソナライズ
「なぜこれがおすすめなのか」を、エージェントが説明できる。 すべてをAIに依存させず、ヒューマンルールで制御できる領域を残します。提案には理由と、使った顧客コンテキストの範囲を添えて返せるため、顧客や担当者に納得感のある説明ができます。制御できるパラメータは、チューニングCMSでお客様自身が調整でき、軽微な改善のたびにAIエンジニアへ委託する必要がありません。
特長 5/5
データ整備・意味統合・業務知識化と連携できる拡張性
顧客文脈と業務知識を、同じエージェントに接続する。 業務ファイルのAI-Ready化(Silver Data Coordinator)、暗黙知や業務データの意味統合(SyncLect Data Intelligence)、判断・経験則の業務資産化(SyncLect Agent Garden)と、マイクロサービス型の構成で組み合わせを検討できます。顧客を理解し、業務を理解するエージェントへ発展させられます。
価値観モデルの考え方は、論文「価値観モデルを適用した協調フィルタリングによるハイブリッド型推薦手法」を参照しています。
05/顧客価値
エージェントの提案精度と説明責任を支える共通の顧客文脈基盤
エージェントを増やしても、顧客理解を作り直さない。 顧客コンテキストを共通資産にすることで、エージェント追加時の重複準備を減らし、どのエージェントも同じ定義で顧客を扱えます。提案には理由と利用範囲が付き、担当者や顧客への説明に使えます。
変える対象
従来
導入後に起きる価値
顧客理解
エージェントごとに顧客データを集めて解釈し、理解が食い違う
共通の顧客コンテキストを、複数のエージェントが同じ定義で参照する
提案の精度
人気度や一般論に偏り、その人にとって欲しいものと一致しない
嗜好・価値観を重みづけし、顧客ごとの1to1の提案に近づく
ヒアリング
担当者が経験と対話で、人手で聞き取る
エージェントが聞き取り、顧客コンテキストに反映して更新し続ける
説明責任
提案の理由や、使った個人データの範囲を示せない
提案理由と利用範囲を添えて返し、説明と制御ができる
運用
軽微な調整もAIエンジニアへ委託し、エージェントごとに個別運用
チューニングCMSで調整し、共通基盤として運用する
経営・事業責任者
エージェント展開に伴う顧客理解の作り直しを抑え、顧客文脈を事業の資産にする
マーケ・CX担当
人気度の偏りを抑え、顧客の嗜好・価値観に沿った提案を、エージェントの接客へ反映する
営業・接客担当
ヒアリングと候補の絞り込みをエージェントが補い、人は最終判断と関係構築に集中できる
AI・DX推進
複数のエージェントとチャネルへ、同じ顧客コンテキストを供給して展開速度を維持する
データ・IT担当
分散した顧客データを共通の定義で整え、エージェントごとの個別実装を減らす
法務・情報セキュリティ
利用目的、同意、参照範囲を定めたうえで、顧客環境で運用できる
06/ユースケース・適性
小売・金融保険・人材・不動産・営業支援のパーソナライズ対応エージェント
顧客ごとに最適な答えが変わる業務ほど、顧客コンテキストの効果が出る。
01
小売・EC:接客エージェント
参照する顧客データ 購買履歴、閲覧・回遊ログ、会員情報、問い合わせ履歴
利用イメージ 顧客の嗜好と状況に合わせて商品を提案し、理由を添えて案内します。新商品や履歴の少ない顧客にも対応します。
02
金融・保険:提案支援エージェント
参照する顧客データ 契約者の属性、見積・提案プラン、相談内容、規程・約款
利用イメージ 顧客の状況と価値観に合わせたプランの提案や、保険選びのアドバイスを支援します。提案理由と利用範囲を示せます。
03
人材・求人:キャリア相談エージェント
参照する顧客データ 職務経歴、応募・閲覧の行動ログ、求人情報
利用イメージ 希望条件に加え、重視する働き方や価値観をヒアリングし、求職者に合う求人を提案します。
04
不動産・住宅:物件探索エージェント
参照する顧客データ 検索情報、内見に至ったユーザーの特徴、物件・不動産情報
利用イメージ 検索傾向と暮らしの優先順位から、物件を提案し、条件の変化に合わせて更新します。
05
BtoB営業・ビジネスマッチング
参照する顧客データ 企業の紹介データ、過去の商談・マッチング成立データ、問い合わせ履歴
利用イメージ 成立データとの類似度や相性を加味して取引候補を提示し、営業担当者の提案準備を支援します。
06
社内:人材配置・ナレッジ推薦
参照する顧客データ 社員の経歴書、部門が持つ固有の情報、業務資料
利用イメージ 人事異動や人材配置の候補を提案し、人事業務の負荷を軽減します。担当者に合う社内ナレッジの推薦にも使えます。
従来のマッチング提案シーンへの適用
求人、ビジネスマッチング、婚活、物件、人事異動、ドライバー配車、専門家、保険といった従来のマッチング提案シーンにも、同じ基盤を適用できます。ユーザー側と提案対象側の双方のデータがそろう場面で、判定結果をエージェントの対話に組み込めます。
SyncLect Personalize導入適性チェック
御社に当たるか、次の観点で自己診断できます。
適合する顧客
- 購買、申込、閲覧、問い合わせなどの顧客データを蓄積している
- 顧客ごとに提案内容が変わる業務がある
- 接客や提案を担うAIエージェントを、複数展開する計画がある
- 顧客データが部門やシステムに分散している
- 提案理由を、顧客や社内へ説明する必要がある
- 個人データの利用目的と範囲を決める体制がある
適合しにくい顧客
- 顧客数や取引数が少なく、行動データがほとんどない
- 単一のチャットボットを一度作るだけで、展開の予定がない
- 提案内容が顧客によって変わらない
- 個人データの利用目的や範囲を定められない
- 無人で提案の正しさを保証する運用を期待している
パーソナライズ型エージェント導入のDiscovery質問
→
顧客ごとに最適な答えが変わる業務は何ですか。エージェントに任せたい接点はどこですか。
→
顧客の行動データは、どのシステムに、どの期間分ありますか。部門をまたいで使えますか。
→
現在は誰が、どのような基準で提案やマッチングを行っていますか。
→
提案の成果は、何の指標で測っていますか。クリック、問い合わせ、成約、継続などがありますか。
→
ヒアリングで把握したい嗜好や価値観は何ですか。どのチャネルで聞けますか。
→
エージェントは、Microsoft Foundry、Copilot Studioなど、どの基盤で構築していますか、または構築予定ですか。
→
提案理由や、使った顧客情報の範囲を、顧客や社内へ説明する必要はありますか。
→
個人データの利用目的、同意、匿名化、保持期間の方針は定まっていますか。
07/想定ROI
提案成果とエージェント展開工数を、PoVで実測してから判断するROI設計
効果は、御社の現行指標を測定して初めて確かめられる。
効果は、商材、データ量、チャネル、既存の提案方法によって大きく異なります。当社は一律の改善率や投資回収期間を約束せず、前提を置いた参考試算と、PoVでの実測値を分けてご提示します。
まず1つのエージェントと1つの用途で、顧客コンテキストありとなしを並べて評価し、成果指標と準備工数を測定します。その実測値をもとに、試算を置き換えて展開範囲をご判断いただきます。
→
提案成果 クリック率、問い合わせ率、成約率、継続率の、顧客コンテキストあり・なしの比較
→
接客・提案工数 ヒアリング、候補選定、提案作成の1件当たり時間と、担当者の手戻り
→
エージェント展開 エージェント追加時の顧客データ準備工数と、共通コンテキストの再利用率
→
新規・新商品 新商品や履歴の少ない顧客への提案の露出と反応、人気商品への集中度
→
運用工数 再学習、パラメータ調整、AIエンジニアへの委託回数と費用
→
説明可能性 提案理由に関する問い合わせ件数、納得感の評価、利用範囲の逸脱件数
08/導入ステップ
Diagnosticから運用移管までの5段階導入とFDE型の提供範囲
小さく測ってから、エージェントと部門へ広げる。 顧客データとエージェントの利用場面の診断から始め、1つの用途で顧客コンテキストの効果を確かめたうえで、複数のエージェントへ展開します。初期導入は、FDE型で当社が伴走します。
STEP 1
Diagnostic
顧客データとエージェントの利用場面を診断し、顧客コンテキスト要件を整理
成果物:データ診断、適用優先順位
STEP 2
Context Pilot
1つのエージェント・用途で顧客コンテキストを作り、ありとなしで比較評価
成果物:顧客コンテキスト、評価指標
STEP 3
Production
データ連携、参照権限、監査、エージェント接続を含めて本番化
成果物:運用設計、ガバナンス
STEP 4
Expansion
他のエージェント、部門、チャネルへ共通コンテキストを展開
成果物:共通基盤化、展開計画
STEP 5
Intelligence
SDI・Agent Garden等と接続し、業務知識との統合へ発展
成果物:意味統合、業務資産化
当社が提供する4つの開発・導入支援
データ診断・AI-Ready化
保有データのサンプルを確認し、活用の可否を判断します。不要なデータを省き、不足分は補完し、業務ファイルはSilver Data CoordinatorでAI-Ready化して、プロジェクトの開始を容易にします。
顧客コンテキスト設計
対象業務、嗜好・価値観の定義、顧客オントロジー、品質要件をFDE型で設計します。学習の精度と、エージェントが結果をどう使うかのユーザビリティを並行して進め、手戻りを抑えます。
エージェント連携・API
判定エンジンを既存サービスと密結合させず、APIとして構築します。Microsoft FoundryやCopilot Studioなどで構築したエージェント、Web、アプリ、チャットボットへ水平展開でき、保守性を高めます。
運用・チューニング
再学習とパラメータ調整は、チューニングCMSで運用側へ移管します。軽微な改善を自社で行えるセルフ型運用に近づけ、評価結果を次の設計へ反映します。
09/競合・代替比較
CDP・レコメンドSaaS・エージェント記憶機能と比べた顧客コンテキスト層の位置づけ
データ基盤とエージェント基盤の間にある、顧客理解の層を担う。 Microsoft Azureを基盤として活用し、Microsoft FoundryやCopilot Studio、Microsoft Fabric、Databricksなどのデータ・AI基盤と組み合わせて構成します。置き換える対象は、これらの基盤ではなく、エージェントごとに顧客理解を個別に作る進め方です。
選択肢
主にできること
SyncLect Personalizeの位置
CDP・MAツール
顧客データの統合、セグメント、施策配信
競合ではなく連携。統合された顧客データを入力に、エージェントが参照できる顧客コンテキストと判定へ変換する
ECプラットフォーム・SaaSの標準レコメンド
導入が早く、人気度やアイテム間の関連に基づく提案
嗜好・価値観の重みづけ、ヒアリング、ヒューマンルールで、商材固有の提案条件へ寄せる
エージェントの記憶機能・LLM単体
対話内の文脈保持、自然な応答
対話を担わせつつ、顧客ごとの長期の文脈と提案判定は、行動ログの学習結果とルールで行い、根拠を示す
Azure・Databricks等での個別開発
要件への柔軟な適合
競合ではなく連携。設計・調整の知見を、顧客コンテキストとAPIとして再利用する
商品資料や規程などの業務ファイルはSyncLect Silver Data CoordinatorでAI-Ready化し、SyncLect Data Intelligence(SDI)で意味モデル(オントロジー)へ統合し、SyncLect Agent Gardenで業務担当者の判断・経験則を加える構成を、案件ごとに検討できます。
10/セキュリティ・ガバナンス
エージェントが利用できる個人データの範囲と、提案理由の説明を制御するガバナンス
エージェントが使ってよい顧客情報の範囲を、先に決めて持たせる。 顧客コンテキストには個人に関わる情報が含まれます。取り込むデータの範囲、匿名化・仮名化、利用目的、保持期間、エージェントごとの参照範囲は、お客様のプライバシー方針とセキュリティ要件に合わせて導入時に設計します。環境は、顧客が指定するクラウド環境に配置し、Azure、Microsoft 365を中心に構成します。
個人データの取り扱い設計
- 学習・参照するデータ項目と利用目的の整理
- 匿名化・仮名化、保持期間、アクセス権限の方針設計
- エージェントごとの参照範囲の定義
- 顧客が管理する環境への配置
判断の説明と制御
- 提案理由と、根拠となった顧客コンテキストの参照
- ヒューマンルールによる提案条件の制御
- チューニングCMSによるパラメータの調整
- 人気商品への偏りや新商品の露出の確認
機能の範囲について
顧客データや対話に存在しない嗜好を創作・確定する製品ではありません。提案の正しさを無人で保証するものでもありません。エージェントは対話と説明を担い、何を提案するかの判定は、機械学習の結果とヒューマンルールに基づきます。エージェントとの接続方式や提供範囲は、導入案件ごとにFDE型で設計します。
11/導入事例
@Type 求人レコメンド:行動ログから学び続ける機械学習エンジン
求職者の行動が変われば、提案も自動で変わる。 『@type』を利用している求職者の行動ログや登録情報、掲載企業の求人情報を含む膨大なデータを学習データとして蓄積しています。希望条件や経験職種、好む会社の雰囲気といったユーザー特徴度、求人情報類似度、行動特性量を紐づけて提案を判定し、ユーザーの行動が変われば自動的にレコメンド内容を変更します。
求人レコメンド「キャリボ」を見る →
Alexa旅行プランコンシェルジュ:対話ヒアリングで嗜好を取り込むレコメンド
音声アシスタントが聞き取った嗜好を、再学習に反映する。 旅行代理店の売上データ、申込データ、Web情報を機械学習に読み込ませ、音声アシスタント「Alexa」がお客様のニーズ・ウォンツをヒアリングします。その情報を加味した再学習で、最適なホテルを提案します。泊数、予算、年齢、同行者、観光目的が強く反映されるため、ログインや画面タップでヒアリングを短縮する工夫も行っています。
お問い合わせ →
12/当社について
Microsoft Azure の AI Platform/Agentic DevOps Specialization取得
ヘッドウォータースは「Microsoft Solutions Partner for Digital & App Innovation(Azure)」の認定に加え、上位資格である「AI Platform on Microsoft Azure」「Agentic DevOps with Microsoft Azure and GitHub」の2領域のSpecializationを取得しています。厳格な技術要件と導入実績を満たしたパートナーのみに付与される称号で、2領域の同時取得は国内でも限られています。
Microsoft AI Innovation Partner of the Year 2024 受賞
「AI イノベーション パートナー オブ ザ イヤー アワード」は、マイクロソフト製品の活用によってAI分野で革新を起こしたパートナーに贈られるアワードとして2024年に新設され、ヘッドウォータースは同分野において最も優れた実績をあげたとの評価を受け、初代受賞パートナーとなりました。日本航空(JAL)様のSLM活用や大和証券様のAIオペレーター、JR西日本様の「Copilot for 駅員」など、エンタープライズ企業向けの大規模AIエージェント開発を数多く手がけてきた実績が評価の背景にあります。
機械学習レコメンドからAIエージェントまでの開発実績
ヘッドウォータースは、機械学習レコメンドの開発で、Webサービス、スマートフォンアプリ、音声アシスタント、エッジデバイスなど様々なインターフェースを手がけてきました。SyncLect Personalizeは、その知見を、AIエージェント時代の顧客接点へ発展させたものです。
13/関連ソリューション
顧客データの整備から、意味統合、業務知識化、エージェント実装までをつなぐ。 SyncLect Personalizeは単体でも顧客コンテキストを生成できますが、Silver Data Coordinator、SDI、Agent Garden、FDE、Foundryエージェントと組み合わせることで、顧客と業務の両方に根差したAIエージェントへ発展させられます。
担当者の判断・経験則を、
業務資産にする。
SyncLect Agent Garden. Teams会議や業務資料の判断・経験則を抽出し、AIエージェント向けの業務資産へ変換します。顧客コンテキストと組み合わせ、接客・提案の判断基準へ発展させます。
14/よくあるご質問
Q. SyncLect Personalizeとは何ですか。
A. 行動ログ、購買、対話から顧客の嗜好・価値観・状況を顧客コンテキストとして生成・更新し、価値観モデル型のパーソナライズ判定とあわせて、AIエージェントへ提供する基盤です。
Q. 顧客コンテキストとは何ですか。
A. 顧客一人ひとりの行動、嗜好、価値観、いまの状況、利用範囲をまとめた、エージェントが参照できる文脈です。行動ログに現れない「なぜ」は、対話のヒアリングで補います。
Q. 従来のレコメンドエンジンと何が違いますか。
A. 提案の判定に加え、顧客コンテキストを複数のエージェントが共通に参照できる形で生成・更新し、提案理由と利用範囲を添えて返す点が異なります。人気度の影響が強い判定に対し、その人にとって欲しいものを判定します。
Q. AIエージェントとはどう接続しますか。
A. エージェントが対話と説明を担い、何を提案するかの判定と顧客コンテキストの供給をSyncLect Personalizeが担います。接続方式は、Microsoft FoundryやCopilot Studioなど構築基盤に合わせて、導入案件ごとに設計します。
Q. データが少なくても始められますか。
A. ユーザーデータ、購入データ、アイテムデータといった今あるデータから開始できます。最初に保有データのサンプルを確認し、活用の可否を判断します。
Q. 個人データの扱いは安全ですか。
A. 取り込む範囲、匿名化・仮名化、利用目的、保持期間、エージェントごとの参照範囲を、お客様の方針に合わせて導入時に設計します。顧客が指定するクラウド環境に配置し、Azure、Microsoft 365を中心に構成します。
Q. なぜおすすめなのか、説明できますか。
A. ヒューマンルールで制御できる領域を残しているため、提案理由と、使った顧客コンテキストの範囲を参照して説明できます。パラメータはチューニングCMSで調整できます。
Q. 効果はどのくらいですか。
A. 商材、データ量、チャネルによって異なるため、一律の数値はお約束していません。1つの用途で顧客コンテキストありとなしを比較して実測し、展開範囲をご判断いただきます。
SyncLect Personalizeについてのご相談
顧客データとエージェント利用場面の診断から、顧客コンテキストの設計、エージェント連携、運用設計まで、貴社の状況に合わせてご提案します。
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