フィジカル空間をデジタル空間に再現デジタルツイン
システム開発
デジタルツインにおけるIoT・エッジ・クラウド・AI・データ分析基盤開発と
サブシステムのモジュール提供を行います
デジタルツイン(Digital Twin)とは
フィジカル空間をサイバー空間に再現する
デジタル施策のコンセプト
デジタルツインとは、センサーデータやオープンデータなど様々なデータから、実世界の「モノ」をサイバー空間に反映させる仮想表現と、リアルタイムおよび履歴データを活用したシミュレーションを行うことです。
フィジカル空間のデータをサイバー空間上にコピーする事から、「デジタルの双子(Digital Twin)」と呼ばれています。
デジタルツインは2022年から2030年までの期間中、年間平均成長率(CAGR)31%で成長し、2030年には1520億$の市場規模に達すると予測されています。
デジタルツインはコンセプトであり、中心的な前提は、あらゆる物理的資産/エンティティ(たとえば、車、飛行機のエンジン、建物、さらには人間の心臓)をデジタルデータとして取得し、リアルタイムで情報を収集してさまざまな目的に使用できます。
コンセプトを実現するためには、さまざまなテクノロジー、サブシステムが必要です。
デジタルツインのユースケース
建設DXにおける
デジタルツイン
コンストラクション4.0や建設DXにおいて、BIM(Building Information Modeling)によるデジタルツインが進んでいます。建設の企画・設計シミュレーションやリモートメンテナンス、IoTスマートビルディングのライフサイクル向上を実現します。
都市計画における
デジタルツイン
国土交通省「Project PLATEAU」に代表される3D都市モデル/3次元地理空間情報を利用し、地理空間の把握と都市計画プランニング、立地選定などに応用されます。東京都でもデジタルツイン実現プロジェクトが始まっています。
設備メンテナンスの
デジタルツイン
リモート資産ヘルスモニタリングやリモートメンテナンス、機器の故障を事前に予測する予知保全や機器の老朽化、故障予測を実現します。 製造業者は収益の損失を最大30%削減し、間接費も最大20%削減することができます。一方、資産の生涯価値は20%向上し、稼働時間と生産性が10%向上します。
スマートシティの
デジタルツイン
現実空間の都市や住民の状況をデジタル空間に再現することで、都市の人流データを解析して混雑予測を行ったり、災害による被害規模の予測、エネルギー省力化や廃棄物管理などを行う事ができます。 政府機関はフィードバックデータから市民の生活を改善する事が可能になります。
製造プロセスにおける
デジタルツイン
製造業におけるデジタルツインは他の業界よりも早く進んでいます。大量生産の前にデジタルによる製品シミュレーションする事で設計や製造品質の向上を行ったり、仮想プロトタイプを素早く準備する事ができ、製造プロセスをアジャイルに改善します。
サプライチェーンにおける
デジタルツイン
従来からある販売前の製造と物流、販売後を含む、バリューチェーン全体の製品ライフサイクルを向上させます。
需要予測によるジャストインタイム、出荷前の品質強化、需要予測に基づいた生産計画や輸送計画、リスク監視、トレーサビリティに効果を発揮します。
モビリティのための
デジタルツイン
自動車メーカーはシミュレーションをデバッグ環境として使用し、ソフトウェアとハードウェアをループに入れて仮想テストを実行したいニーズがあります。行政は、公道に近い環境の自動運転を仮想環境上でテストし、モビリティへの投資を予測したいと考えています。
再生可能エネルギー設備の
デジタルツイン
CO2削減における再生可能エネルギー設備投資を背景に、Electrical Digital Twin市場はCAGR 12%で拡大しています。風力発電機や水素製造プラントのセンサーデータからエネルギー効率化や発電出力の予測などを行います。
ヘルスケア領域の
デジタルツイン
人体のデジタルツインにより、医師は病状を発見し、治療法を試した上で、手術の準備を整えることができます。 個人の遺伝子構成、生理学的特性、ライフスタイルデータと組み合わせる事により、患者パーソナライズも可能です。
メタバース世界の
デジタルツイン
デジタルツインはメタバースの構成要素としての利用シーンもあります。メタバースにおける仮想店舗のショッピング購入は実店舗データよりもe-コマースデータが優先されますが、店舗内装の空間デジタル化がデジタルツイン領域となります。
デジタルツインを構成するテクノロジー
IoT/BIM/オープンデータなどの
現実空間データ収集
LiDAR、TOFセンサー、ミリ波レーダーなどの3Dポイントクラウド、リモートデプロイ可能なビジョンセンサーやエッジAIカメラなどのIoT、ドローン、GISデータ、人工衛星データ、BIM/CIM、オープンデータを組み合わせて、現実空間におけるオブジェクトの寸法、距離、高さや地理・地形、自然影響情報などモデリングに必要な情報を収集します。
リアルタイムデータ送受信
蓄積・分析
IoTとエッジデータベースを通して取得されたライブデータは、ETLによる社内情報、オープンデータともにデータレイク、DWHに保存されます。建物と環境の空間グラフを保持した上で、大量のデータストリーミング、変更履歴、データリレーションとプロセス毎のテレメトリデータをリアルタイムに分析するダッシュボードから、企業は洞察を得る事ができます。
3Dシミュレーションなどの視覚化
予測・自動化
フィジカル空間をデジタル仮想空間で再現するために、Unity、Unreal、Blender、WebGL、Three.jsやDigital Twin Builder、GIS Builder、Map Platformを利用して3Dで空間とオブジェクトを表現します。 DWHから機械学習予測を行い、その予測結果の表示を追加したり、直感的な視認性を上げるためのUIも追加する事ができます。
アプリケーション
フィードバック
3Dシミュレーションで利用した空間モデルはレンダリングエンジンを通してVRゴーグルやWebアプリケーション、スマートフォンアプリで体験できます。3Dモデリングされる前のアナリティクスデータをアプリケーション層に持ち込む事ができ、BIツールや、PowerApps、Teamsアプリなど社内の既存IT資産にデジタルツインデータを活用する事もできます。
当社のできること
デジタルツインプラットフォーム
SyncLect DigitalTwin
デジタルツインの技術要素である「IoT」「データ蓄積・可視化」「データ連携」「セキュリティ」を取り入れたSyncLect DigitalTwinは、
IoTエッジAI(TinyML)、データ蓄積・連携・可視化、一元管理、マルチプラットフォーム展開、サイバーセキュリティと言った大きく5つのテクノロジーから構成され、センシングデータ、レーダーからの反射データ、カメラデータをエッジAIにより解析し空間プロットデータをデジタル上で表現します。
IoTデータのプロセスモデリングやデータとデバイスの一元管理、エッジAI学習モデルはすぐにリモート修正・更新を行う事ができる他、エリアやデバイス毎に任意のIoTアプリケーションをノーコードで起動させる事ができ、マイクロサービス型の拡張を行う事もできます。
NVIDIA
Omniverse(オムニバース)開発
NVIDIA Omniverse Enterprise は、3Dデザインコラボレーションと高度なシミュレーションのために開発されたプラットフォームです。NVIDIA Omniverse Enterprise 上で構築したデジタルツインでは、現実世界と仮想空間をリアルタイムで同期しているため、常に最適なプロセスを予測できます。そのため技術者は開発中のシステムの障害を最小限に抑えながら作業を進めることが可能です。
ハイブリッドIoT技術に強みを持つ当社の技術力に合わせ、NVIDIA OmniverseとEpic Games社が提供するUnreal Engineと日本マイクロソフトが提供する Azure Digital Twinsとを連携させることで、3Dモデリング、3Dシミュレーション、IoTセンシング、デジタルツインバックエンド、データ分析と機械学習まで、デジタルツイン/産業向けメタバース構築において一気通貫で対応しております。
建設DX×デジタルツイン
当社では、大成建設の「LifeCycleOS」パートナーに認定され、大成建設の建設DXとデジタルツインを加速させるための推進を行っております。
「LifeCycleOS」とは、「Microsoft Azure」上で、これまで設計施工に活用しているBIMデータと建物の運用管理情報を組み合わせてカスタマイズした「サービス用BIM」に、竣工後に蓄積していく各種データ(IoT管理・ロボット管理・施設管理・エネルギー管理等)を紐づける、業界初の統合管理システムです。
「LifeCycleOS」の適用により、ニーズに合わせてリアルタイムに建物情報を建物利用者や管理者等に提供し、建物に係る各種デジタルデータを有効活用する仕組みを構築します。
インダストリアルメタバース
×デジタルツイン
「産業用メタバース活用支援ソリューション」は、工場や店舗など遠隔地の状況をAIカメラで撮影。その画像をNVIDIAのエッジAIコンピューティング「NVIDIA® Jetson Xavier™ NX」を搭載した、シーメンスの産業向けPC「SIMATIC IPC520A」で判定し、データ化を行います。そのデータをリアルタイムで仮想空間(メタバース)に反映することで、安全性や効率性の向上に貢献するソリューションです。
また、AIの機械学習を「SyncLect Edge AI Automation」によって全自動化。これによりコストの大幅削減、AIの推論精度向上を実現しています。
PLATEAU
都市のデジタルツイン
PLATEAU (プラトー)は、国土交通省が主導する日本全国の3D都市モデルの設備・オープンデータ化プロジェクトです。スマートシティをはじめとした「まちづくりのデジタル・トランスフォーメーション」を進めるため、そのデジタル・インフラとなる3D都市モデル(デジタル地図)をオープンデータとして一般公開しており、商用利用も含め、誰もが自由に活用することができます。
PLATEAUを使うことで、都市開発・建築施工シミュレーションや、自動運転車両向け走行シミュレーション、豪雨や河川の氾濫による水位の上昇を視認する災害シミュレーションなどに役立てる事ができ、センシングやエッジカメラ、Lidarと併用することで、大規模イベントの人流可視化や混雑度/賑わい度までデジタルツイン化を行う事ができます。
図面情報からUnreal Engineで
3D空間の高速生成
スマートシティ、スマートストア、スマートビルディング、スマートファクトリーを検討されている法人顧客にはデジタルツインに興味があるという層はかなり多いです。
当社ではそのようなご要望から、お客様の利用シーンに近いデモを見て頂くために、Unreal Engineと図面情報から3Dモデル化デモを行えるように準備しています。
センサーで取得した欠品情報や店内の顧客動向をリアルタイムでメタバース上で可視化を行ったり、Azure Pixel Streamingを活用し、デバイスを問わないストリーミング配信やコストを最適化する自動スケーリングも行っています。
この動画にあるようなレベルであれば、お客様のステークホルダー説明向けにご用意できますので、ご相談ください。
LiDARやTOFセンサーによる
リアルタイム点群物体検知
よく測距で用いられるのがLiDAR(Light Detection And Ranging)と言うレーダーセンサーで自動運転に用いられ注目を浴びています。
TOF(Time of Flight)センサーはLiDARの小型化・安価版となっており、幅広い距離画像と詳細な距離情報を取得する事ができ、今後のセンシング活用の市場が広がっています。
距離センシングでもリアルタイム性の高いデータ処理が必要な場合、エッジアプリケーションが必要となります。
当社では、センサーから取得される点群データをRaspberry Pi上でTinyな物体検知を行い、忘れ物を発見し、立ち去ろうとする瞬間に声掛けを行うセンサーエッジ開発も行っております。
エッジデバイスセキュリティと
ハードスペックに捉われない軽量機械学習
企業にリスクをもたらすIoTデバイスを狙った攻撃は近年急増しており、その解決策として当社が提供しているのがAzure Sphereを利用したSyncLect TinyMLです。
マイクロソフトのセキュリティテクノロジーを搭載したMCUと10年間のOSアップデート、10年間のデバイス証明書ベースでの認証をつけたエッジデバイスと、そのエッジ上でもこうレスポンスに動く軽量AI、管理画面上でのリモートコントロールとデプロイ環境をセットにしたエッジAI開発を提供しております。
数理最適化による配車計画AI
MaaSは、旅行者と商品の両方を対象とした幅広い輸送サービスで顧客のニーズを満たすために、公共交通機関、タクシー、レンタカー、さらには乗車、電車、自転車の共有など、最適な交通手段を手配するサービスです。
同様の技術領域を物流業界で活用する物流MaaSの取り組みを行っています。
まず第一弾として物流企業内のデータ活用があります。出荷予定表などのデータから配車計画をAIで行う事により、ベテランの経験に依存する配車計画ナレッジをデジタルに置き換えると言ったようなものが代表例となります。
また、物流企業内部に蓄積されたデータソースや位置情報と外部MaaS向けデータソースを取り込み、「AI予測サービス:SyncLect Forecast」を利用する事で運搬経路の最適な予測値をAPIで返すことも可能です。
スマートサプライチェーンを実現する
デジタルスレッドアプリ
デジタルスレッドとは、
主に製造業のIoT・DXの施策として製品ライフサイクルの企画・設計から生産、納品後のアフターサービス、廃版にいたるまでバリューチェーン全体のプロセスをデータ化し、リアルタイムでモニタリング・最適化を行うことです。
当社では、AzureAD、画像解析AI(SyncLect Detection)、AzurePaaSモバイルアプリの統合開発を行い、認証されたユーザーの画像解析結果をMaaSビッグデータとセキュアに連携を行っています。
XRスマートグラスアプリ開発
近年、5G時代に向け発展を遂げているのが、メガネ型デバイスによる拡張現実です。
労働力減少に伴い製造業や物流、建設業向けにIoTプラットフォーム化が進んでいますが、メガネ型デバイスによる拡張現実は、 両手が塞がってる状況で画像や音声といったマルチモーダルインターフェースと拡張現実によるデジタルツインが利用できることで注目を浴びています。
当社では、IoT、エッジ、画像解析や音声AIテクノロジーを利用して、 現場作業におけるDX化ラインナップの拡張として 拡張現実型スマートグラスアプリケーション開発と法人向けデジタル推進を行っています。
エッジ処理でプライバシー映像カット
「comieru Live」は、株式会社セキュアと株式会社ヘッドウォータースが共同で開発しているAI技術で、来店客を自動でイラストに置き換え、 空席&混雑状況視覚的に見えるようにしたソリューションです。来店客のプライバシーを保護しながら、混雑状況をより具体的に見える化することが可能になります。
人物情報に該当する画像は「NVIDIA Jetson Nano」上で処理させる事で、インターネットを使わずにセキュリティ観点を考慮し、検出座標のみをクラウドで処理する事でログ収集を行っています。
エッジAI水平展開には「Azure IoT Edge」、ログ収集・可視化に「SyncLect」を利用しています。
デジタルツインKPI可視化
Insightsコンポーネント
IoTのプロジェクトで必ずと言って良いほど、IoTデータ可視化・監視はセットになっていますが、複雑に入り組んだデジタルツインプロジェクトやプラットフォーム構想においてビジネスKPIデータの取得が後回しになり、勢いよく立ち上げたPoCも、次なる打ち手が見えないまま凍結になる事も多くあります。
SyncLect Insightsは、ユーザのアクセス解析から属性分析、外部アセットの利用料まで一気通貫で横断分析できるサービスです。専門知識無しでデジタルツインにおけるビジネスKPIを「可視化」します。